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Summer Bash Fest 2024を楽しみつくす方法 #1

Erolin(以下、E):どうも!またこの季節がきましたね。Summer Bash Fest 2024!
わたくし、京都でBurning SignNodaysoffというバンドを、あとSMDcrewBack Yard Zine / Recordsなど色々と携わっておりますErolinです。

仕切田ドン(以下、ド):どうも仕切田ドンです。久しぶりだね~自己紹介ご苦労さま。途中からほぼ去年のコピペじゃね?ってか髪切った?

E:それ流石に飽きたのでもういいです。コピペは文明の利器なのでご愛嬌を。
はい、ということで今年もBack Yard Zineから仕切田ドンさんをゲストにお呼びして、2人でイベントの解説?放談?をしていければと思っています。

おなじみ?の2名
Erolin(左) & 仕切田ドン(右)
画:daichang55

:最近ちょっと出番が少ないんだよね俺。忘れられちゃってるんじゃないかな。今年は27時間テレビに火薬田ドンさんも出てこなかったし。このDVDほしいな~。

E:そうやってすぐ脱線する!まぁこのDVDは気になりますけども。毎年長すぎるんですから、今年こそはコンパクトにいきますよ。ではまずはフライヤーをドーン!

Summer Bash Fest 2024
at SUNHALL

::チケット情報::
■一般販売
https://eplus.jp/sf/detail/4136490001-P0030001P021001
■TOTAL INFO
info@sandjapan.com

:今年もたくさん出るねぇ~。

E:例年通り、昼から夜まで2ステージでノンストップ。MakotoさんSANDを筆頭に関係者の皆さん、ご苦労様です。
今年はいつもに増して多種多様なラインナップに思えます。今回はそれに応じて、流れで話していくことにしようかと。


■ロゴが読めない問題


:まずこれフライヤーのロゴがみんなイガイガしすぎでしょ、相変わらず初見殺しなジャンルだね(笑)
この1番ど真ん中上のNo Rightってバンドは海外のバンドかな?

E:そうですね!USサンフランシスコ、女性Vo.のSxEバンド。最近も紹介記事やインタビュー記事を書いたところでした。
バンドの詳しい部分は是非それぞれの記事をチェックしてほしいですね。両方とも編集など頑張ったので良い内容になっているかと。

▼No Rightの紹介記事

▼No Rightのインタビュー記事

:ガールズパワー!各記事もいい内容だ。女性Vo.のバンドがこういったハードコアイベントのヘッドライナーを務めるというのも面白いね。ジャパンツアーも楽しみなやつ。

E:今回のラインナップでいうと、東京のNegative Sunが女性Vo.という点では共通しています。それを必要以上に特別視するわけではありませんが、この中に並ぶと、やはり際立って見える点でもありますね。

:アートワークもすごいね~。色々と尖った印象だ。フライヤーのロゴも裏返っちゃってるし。最初読めなかった。

E:このロゴ凄いっすよね、太陽が反転して降りそそいでるイメージなのかな?いわゆるスタンダードなメタリックハードコアとは距離感のあるバンドだと思いますし、音楽的にもチャレンジングな姿勢を強く感じられて面白いです。
最近のライブ映像など見ていると、昨年のデビュー時から既にサウンドやスタイルの変化が見てとれたりします。エクスペリメンタルやノイズ的な要素が増している印象。

:若者はドンドン挑戦していくべきですよ!そしてベテランは立ちはだかるべき。ニアイコールで老害。昭和の生き残り。

E:昭和いいじゃないですか。ただ面白がって自分も使ったりしますけど、老害って言葉あんまり好きじゃなくなってきたんすよね。
エモいとかと同じで少し安易な気がしていて。

:マジメだね~。そういやいつ頃だったか、知らないギャルと喋ってたときに古いモノの例えを「それメッチャ昭和じゃん!」って言われたときは衝撃だったな~。
俺らでいう明治とか大正時代みたいな扱いになってるのか・・・ってね。

E:はい、また脱線だ。まぁ少し話を繋ぐとして、今回のベテラン枠といえば名古屋052のDIEDRO LOS DIABLOSですね。
活動は20年を超えて、今回のラインナップでも最年長ラインになってくるかと。

:怖い!写真が暗いよ。もっと明度あげてくれないかな・・・。

E:バンドはトータルの世界観が大事なので・・・。前回のSummer Bash Fest出演は2019年なので5年前ですね。
いつも凄いですけど、このときのラスト曲「Murder」はハンパじゃなかったです。恐怖。ピットで目が血走ってる人多すぎました。

20190915 @SUNHALL SUMMERBASHFEST [Karmy joe追悼]

Posted by DIEDRO LOS DIABLOS on Monday, September 16, 2019

:照明の赤が似合う。血の色。マーダー。そういやVo.のU.X.Iさんにベストモッシュパート聞いたけど、なかなか聞くの勇気がいりましたよ。あれはマジで撮らせてもらった自分を褒めてほしいな・・・笑。


■ドラえもんみたいなフォントだったら嫌でしょ


E:しかし話が進まんすね。ベテランときたら次は若手の台頭枠か。今回は多いんですよね。単純なキャリアでいえば東京のNine Percentが一番短いかな?

:これは日本のバンド?アー写は海外の人が多く並んでいるね。あとこのバンドもロゴはちょっと読みにくいな・・・。

E:日本のバンドです!Vo.のPhillは元MurakuMoでもあります。僕もあまり詳しくないのですが、日本在住のメンバーなどで組まれているんですかね。ロゴは序の口です。
サウンド面はローチューニングでスポーティーかつモッシーなスタイル。
言い方が難しいですが、やっぱりこうスッとハマる感じというか無理してない感じというか。何となくドメスなだけじゃ出せない雰囲気があるように思います。

:何となくわかる気はするよ。発音とかそういうのもあるのかな~。ネイティブタン。意味が全然違うけど。

E:そうですね、ちょっとした歌の乗せ方の違いとかも関係してそうです。
あと今回同じく出演のDCのメンバーも在籍してるらしいんですよね。

ド:また怖いんだよ写真が!なんなの、みんな顔出せない理由でもあるの?

E:それはわかりませんが(苦笑)6人編成の覆面ビートダウンデスメタル。おっそろしいサウンドしてます。
コンコンスネアにチンチンシンバル、ピーギャーギターに下水道まではギリギリいかないデスボイス。彼らもキャリアはまだ短いバンドですね。

ド:ぜんぶ怖い。あとこのバンドでしょ、ロゴが読めなかったバンド。

E:カッコいいじゃないですか。

ド:いや、いいと思うよ!?たしかにカッコいいんだけど、”DC”って読めないってこれ!

E:美学ですよ美学。匿名性とか秘匿性が高いものって、想像力を掻き立てられるじゃないですか。そういう解釈で。あと目を凝らせば見えてくる。

ド:オジさんはついていけませんよ・・・。あとロゴは全体的に読みにくいけど、もう2つくらいガチでロゴの読めないのがある。次はフライヤーの左下のバンド。

E:あぁ、広島の”Sugar”ですね。これは頑張ったら読めるでしょ。

ド:いや難しいって!なんだよ頑張ったら読めるって。そんな話ある?バンドのロゴの意味って一体なんなの・・・。また顔隠してるメンバーいるし。

E:だからそれも込みの世界観なんですって。ズンドコギャーギャーしてるバンドなのにドラえもんみたいなフォントじゃ嫌でしょ?

ド:なんだよこのロゴ(笑)まぁそんなバンドいてもいいんじゃない?ハマってれば良いでしょ多分。しかしアー写はやたらオシャレだな。

E:スタイルがとてもユニークなバンドで上手く言葉で説明しづらいんですよね。
パワーバイオレンスっぽい言われ方も多いし確かにその色も纏っていると思うんですが(※大阪のWRONGSTATEは匂いでいえば共通するものがある気がします)、独特のオルタナやグランジ、パンキッシュな感触があるんです。
それこそアー写からも滲み出てますが、飛び抜けてセンスの良い若者っていうイメージ。色んな要素を混ぜてしまえる器量が備わっているというか。

ド:広島はもともとそういうバンドが多い土地なの?

E:いや、自分の知る範囲では元々あまりメタリックなハードコアとかは少なかったイメージの土地で。Against The Grainや活動が終わりましたがFOETUSGODといったバンドの世代、あとはツグといった個人で企画する人などが出てきてから界隈との親和性が増したように思います。ツアーで行くバンドも増えた印象がありますね。


■寿司と脱衣、そして脱線


ド:今年も色んな地域から集まってくるんだね。

E:そうですね、今年は東西に広めのレンジで。30分ほどのライブのために何時間もかけて来るのって冷静に考えたら狂気の沙汰っすよね(笑)みんな本当に好きなんだなーと思います。

ド:そして何時間もかけてヘトヘトになって帰ると。好きじゃないとやれんわな~。

E:ですです。さぁ広島Sugarまでいったので、折角ですし今回の最西部までいってみましょう、福岡の”Evolnatas”です。逆から読んだらサタンラブ。
福岡名物、Starterのユースケくんがまた別でVo.を務めるバンドですね。紹介はオフィシャルのテキストが面白いので是非。

福岡屈指の4バンドからSTARTERのYOUTH-K、ミミレミミのGENTAROW、JOHARRY'S WINDOWのTAKEYOUNG、SECRET TEMPLEのGxPxが2018年9月に結成したEVOLNATAS(イヴォルナタス)。

ありそうであり得ない組み合わせから成るそのサウンドはHARD CORE PUNKを土台(シャリ)にEVILなMETALがイクラこぼれ寿司状態。
醤油にジャブジャブつけるタイプのTAKEYOUNGのディストーションベースが支配する中、ドラムのGxPxとギターのGENTAROWのクロスオーバーチームはパワー系の創作寿司を追加注文しまくり、博多の街角代表YOUTH-Kが2貫喰いで端から端まで呑み込んでいく

ド:スシで例えるとは斬新な。シブがき隊もビックリだ。でも音の雰囲気がちゃんとわかるっていう。あと、やっと顔を出してくれたね。

E:(笑)いや、まぁ普通は出してますからね。

ド:MVオシャレだね~。ある意味サウンドとのギャップが凄い。

E:Olive Oilの実弟、Popy Oilさんワークス。Oil Works。福岡/天神/九州ならではのコネクションですね。つい最近に新譜もリリースされたので要チェックです。

ド:EVILサウンドの宝石箱や~。

E:それは寿司で食べ物の話にあわせてきた感じすか?ちなみにStarterでは脱ぎ癖のあるユースケくんですが、Evolnatasは真顔で挑むストロングスタイル。
いや、Starterが決してフザけてるというわけではなく。ということで「脱ぐ」といえば横浜の”Bayonets”ですね。

ド:そんな話の繋ぎかたある?しかしこれSNSで見たことあるな。横浜の奇祭なんだっけ?

E:はだか祭り。上裸祭り。何人か脱がし役の妖怪がピットをウロウロしてるのがお祭りの特徴でもあります。
とはいえ、冗談ぽく言っていますがそれが魅力になっているのも彼らの面白いところですね。
Oi Punk / Skins~NYHCを自分たちのフィルターで煎じてアウトプット。あと曲によっては2トーン系のスカも取り入れたりだとか。

ド:暑苦しいけどそれがいいっていう。俺はあれだよ、B Side Approachとのsplit盤を、レーベルで第一弾リリースしてますから。
あとそのリリースのときのインタビューがマジで脱線しすぎで凄いから見たことない人は見てみてほしい。

E:そのインタビューも中々ヒドいすけど(笑)、根本的に脱線が好きなんですかね。

ド:もちろんマジメなものも好きなんだけど、同時にくだらないことも好きなんだよね。ほら、夜もヒッパレみたいな世界観というか。
面白くない、じゃないの、くだらないことが好きなのよ。なんだったら各バンドのステージ脇でマルシアに踊っててほしいもん。

E:さぁ、マルシアの名前が出てきたところでふりむけばヨコハマ
Bayonetsの次はやっぱり彼らでしょう、同じく横浜の”Fight It Out”ですね。

ド:これ、マルシアからの流れ考えてたの?

E:いや、どうせ脱線するなら無理矢理でもレール繋いだ方が面白いかなって(笑)
昨年も新譜のリリース、今年に入ってもサタニックカーニバルへの出演や先日は2度目のUSツアーも敢行し、もはやパワーバイオレンスなどの細かなジャンルや、キャリアとか年齢とか、本当に関係ない次元にいっている気がしますね。
DIY、ローカル、流儀?みたいなものを踏まえて、ハードコアパンクのバンドとして心底素敵だと思います。

ド:彼らもよく脱ぐよね?

E:そりゃ横浜ですからね。サマーバッシュ当日はBayonetsとあわせて何人が脱ぐのか、脱がされるのか注目したいところです。
とか言ってたら俺もよく脱がされるんすよ。ワガママバディお披露目。


■ウインドミルだけじゃないモッシュも見てみたい


ド:いや~この感じでも流れで話していけるもんだね。

E:なんかしら各アーティスト同士の共通項とかを探しつつ展開していくと。
そう、またそういう流れでいきますと先日のFight It Outアメリカツアーと同時期にNYへ行っていたのが、大阪ノイズ・マンゲル・クラッシャー!こと”Ferocious X”です。
FIOは西海岸、フェロシャスは東海岸だったという。

ド:同じ時期にアメリカとは面白いね。そしてこりゃまた少し毛色が違う雰囲気だ。ほら、服とか見た目も。だけどロゴは読みやすかった。

E:ハードコアやパンクの細かな話でいえばクラストやノイズと呼ばれるジャンルになりますね。
グラインドにも接近するような。そのグラインドもメタル的なガチガチの音解釈じゃなくて、ハードコアパンクの方に近い解釈。
初期PhobiaとかNapalm Deathとかの方。この辺は近い人だと塾長Runner, Termination, Paciência)がメチャうるさいすね(笑)今度は俺が脱線しちゃったな。

ド:うるさくて速くて荒々しいのは凄くわかる。あと見た目の話もあったけど、トゲトゲしい。

E:そうなんですよね、刺さりそうな鋭さだったり、ザラザラ感だとか。ジャンルならではのサウンドメイキングもあると思いますが、音源やライブも直接スピーカーに耳つけてるみたいな生々しさがあります。
当日はウインドミルだけじゃなくプリミティブに人が入り乱れるようなモッシュピットを見てみたいですね。

ド:色んな人が交じってるのいいよね。メルティングポット。ECD。

E:Vo.のHanochiさんは大阪のレコ屋KING KONGで働いてたこともあったり、大阪名物ウメカワくんがやっていたReductionのメンバーだったりもして。
Gt.のAcchanさんも色んなライブに遊びに来たりだとか、Bowlheadトメさんとも仲良かったり。メンバー皆さん友好関係も広いんすよね。

ド:そういうのいいねぇ。実は繋がっている感じ。

E:その辺り、これまた今回出演する同じく大阪”TERMINATION”のGt.であるDagdrøm氏がVo.のHanochiさんにインタビューしている記事がnoteにあるので是非チェックしてみてください。メチャクチャ内容濃ゆくてとても面白いです。

ド:これまた人やバンドがすごくクロスオーバーしていていいね。

E:そうなんです。大阪は特にそういった交じり方が独特だと思っています。はい、そしてそのTERMINATIONですね。
she luv itPalmRunnerWRONG STATEといったバンドのメンバーで構成されていて、その成り立ちと呼応するかのようにカテゴライズの難しい絶妙なエクストリームサウンドがたまりません。

ド:どことなく、さっきのFerocious Xとも通じるものを感じるね。ロゴは・・・ギリギリ読めるかな。

E:核となっているクラスト/ハードコアパンク/グラインドといった部分で交わるところがあるんだと思います。嗜好性が重なっているというか。
どのジャンルのどの部分に心ときめくかって、同じようなジャンルを聴いていても人によって違いが現れるんですよね。
そしてこれは似た話だと思っていますが、異なった近しいジャンルを聴いていると親和性に気付いたりすることもあります。

ド:深イイ話だな。紳助も草葉の陰からエエ顔してレバー前に倒してるわ。ヘキサゴンファミリーて皆んなどうしてるんだろ?

E:いや、あの人まだ生きてますから。この脱線でひとまず前編は締めましょうか。こんなんでええんか感もありますが・・・。


■あとがき

まずは前編。いかがでしたでしょうか?会話の内容の薄さと相反する?出演陣の濃ゆさが伝わっていれば良いのですが(笑)

晩夏の祭典、今年はさらにフレッシュな顔ぶれとジャンルの横断ぶりに磨きがかかった印象で、ハードコアやパンクの名のもとにカロリー過多な闇鍋を皆んなでガッツくような1日にできれば最高だと思っています。

以前のサマーバッシュ煽りブログでも同じようなことを書きましたが、人それぞれ好みはあれどオープンマインドで様々なバンドや人の相関性や相性を楽しんでもらえたら、そんな闇鍋もきっとヘルシーに平らげることができるのではないかと。

またイベント当日までに公開される後編をお楽しみに!
ではsee ya in da pitで!

▼後編はこちら!


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