海外を旅するとき、宿をうまくとれなかったら偽マイケルに遭遇するかもしれない
今回は旅中の宿の選び方について。僕が失敗から学んだことを
「これから一人旅に出るけど、どうやって安くて良い宿探せば?」
と考えている旅人のあなたにお送りします。
今回の失敗談から学べること
1、旅の宿選びの重要性
2、ドミトリーの必要最低限のルール
3、スペイン語の大切さ
4、偽マイケルの正体
旅中の良い宿の選び方
1、アジアではagoda(アゴダ) それ以外はBooking.com(ブッキングドットコム)を使う
2、評価7.5以上の宿を選ぶ
3、安い順に並べて検討していく
4、2つ以上で悩んだら中心部や目的地に近い方を選ぶ
※結局、少しでも近い方が最終的に安くつく場合が多い
以上です。
ちなみに僕の宿選びの失敗談はこんな感じ
旅中の大切な仕事に、宿を確保するという重要命題がある。安くて、快適な宿を探せるかどうかで、その日のメンタルが変わってくる。
正しい宿の取り方。今の時代、ネットで宿を確保することがほとんどだが、なぜかオーストラリアのバイロンベイに着いたとき、ふとそれをしたくなくなった。
ちなみに、オーストラリアのバイロンベイは僕が世界一周中に訪れたい街ランキングの中でも上位に入る場所だった。
ヒッピーの聖地であり自由な雰囲気のこの街で、僕はネットで宿を選ぶということが急にバカらしくなってしまった。
そこで、街の観光案内所みたいなところを教えてもらい、そこで宿をおすすめしてもらうことにした。
ドミトリーで安め。条件はそれだけ。あとはバイロンベイの観光案内所の人のセンスに任せよう。なんせここはバイロンベイだ。センスがある人間しかいないだろう。
ようやく見つかった宿。たどり着いてみると、ロビーはなかなか広い。何人かの欧米人が談笑しているが、非常に落ち着いた感じである。受付の人もフレンドリーで、これはなかなか期待できそうな宿である。
はずだったのに、案内されたドミトリーにはいると床にピザが転がっていた。部屋に充満するピザと謎の葉っぱの香り。香ばしい。ちなみに僕が旅をしていた2017年。オーストラリアではこの葉っぱは非合法だ。
でも、ここが今日と明日の宿。どうにかして空いている二段ベッドの上のベッドを確保する。
部屋のメンバーはビリーアイリッシュの大ブレイクを予言していたかのような緑髪のオーストラリア人。ピザを食い散らかしがちなドイツ人の男子2人組。それから、国籍は不明だけど欧米人のギター弾きの女の子が1人。この子はとても寡黙だった。あとは国籍不明のギャルが1人。彼女はネイルやメイクが派手で、よく彼氏と電話していた。
彼らは個々に話すといいやつだった。でも、不満もたくさんあった。深夜に部屋に戻ってきて、僕と妻が部屋を暗くして寝ているのに、思いっきり電気をつけて大声で話したりするのはやめて欲しい。緑髪のあなた。
ドイツ人の二人組は、深夜になるとタブレッドでおそらくドイツのバラエティ番組を見ているのだろう。ずっとクスクス笑っている。そんなに面白いのか?バラエティ番組を観る前に床のピザを片付けて欲しい。もう食わないだろうと思っていたら、次の日の朝食べていた。食べ物は粗末にしない良いやつのようだ。
そんな感じで、ドミトリーの洗礼なるものをくらいながら、なかなか楽しい2泊3日を過ごした。キッチンでは、スペイン語圏の人間が、英語しか話せない人間に向かって「お前スペイン語話せるか?」と突然話しかけ「少しだけ」なんてそいつが答えると「はぁ?!今の時代スペイン語も話せないのか?生きていけないぞ?」みたいな謎のスペイン語喧嘩ふっかけを行なっていた。スペイン語どころか、英語もまともに話せない僕はどうなるのだろう。
そして、深夜になると定期的に偽のマイケルジャクソンが発生する。
ベッドでうとうとしかけていると、廊下から急に「ぽー!!」と聞こえてくる。しかも、それは定期的に。時間差で。。
たまにレイザーラモンHGもいる。「ふぉー!!」。マイケルとHGが共演している。別に夢のコラボというほどのこともない。しかも奴らは偽物だ。
パリピなのである。多くの人間が、ビアポンをして、酒を飲み、自分の中にいるマイケルか、HGを抑え込めなくなって放出してしまっているのだ。垂れ流しだ。誰かが「ぽー」と言えば、それに続いて違うパリピの「ぽー」が2、3発連続でこだますることもある。何かの暗号だろうか?モールス信号ならぬ、ポールス信号。
そんなくだらないことを考えてやり過ごす。
イヤフォンをつけ、スマホでマイケルジャクソンのBadを流しながら本家の「ポォー」と偽物の「ぽー」がシンクロする瞬間を待ってやろうかとも思ったが、イヤフォンをしてしまうと外から聞こえてくる偽物の「ポォー」が聞こえない。イヤフォンをつけなければ聞こえない「ぽー」なんて、たいしたことはないなと思いながら、なんとか眠りに落ちた。
バイロンベイでは穏やかに過ごす予定だったのだけど、なんか心はずっとざわざわしていた。これも旅の良い経験だ。
ただ、これだけは言える。宿は真剣に選ぼう。誰かのセンスになんか一番ゆだねちゃだめ。
終わり。
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