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てらこやのひび ㉔

土曜日、ある生徒の中間テストの結果を見せてもらった。

論理表現 ー 昔は、文法、グラマーといわれていたであろうテストだ。

4択の文法問題が特にできていないのが気になった。

そこで、試験中の解き方と、家での勉強の仕方を聞いてみた。

試験では消去法、自宅では答えを理解するのだという。

自宅での学習方法を変えるようにアドバイスすると、納得したようで次回のテストで生かされることと信じている。

少し前、高校生たちとマーク問題の話をしたとき、1人の生徒が

「マークの問題は、最悪、消去法で解けるから」

と、言い出し、私が

ー へ?

と、変な声を出した。

ー マークの問題は、「最悪」ではなく、最初から消去法で解くんだけど・・・。

というと、今度は、生徒が

「えっ?」

と、変な声を出していた。 笑

試験中、確実にわかっている答え以外は消去法で確認しながら解く。また、家での勉強では、消去できるものはなぜ消去するのか、正しい答えはなぜこれを選ぶのかをきちんと自分で理解しているかを確認する。

それが、選択肢の問題の勉強の仕方、解き方だ。

選択肢の問題は簡単に見えるけれど、いつも確実に正解するためには、かなりの知識量が必要だ。それがコンスタントにできるなら基礎学力はしっかりとあると考えられる。

だから、大学入試センター試験は2次試験があるという前提の1次試験であれば、とても良いテストだったと私は思っている。共通テストは、子どもたちに何を求めているのかわからなくて見るたびため息が出る。

大学入試のせいで子どもの学力が下がっているような話がまことしやかに言われるけれど、大学入試ではなく「入試」や「模試」、「学力テスト」の結果に重点を置き、本当の意味での学力を置き去りにして「傾向と対策」ばかりを考え、教えようとする高校、中学、小学校の問題だと思う。

また、子どもたちの能力を試験ごときで測れると思っているように見える大人たちのおごりのせいでもあると思う。

基礎学力のきちんとした土台さえあれば大学の勉強は乗り切れるはずだ。そして、大学の教授でも、博士号を持っていようがいまいが、どんな能力のある人でも、

子どもたちの能力を正確に測ることなどできない。

中には、先人たちの能力を大きく超えていく若者がいるー

ならば、基準は最低ラインをクリアしていればよいはずなのなのに・・・

と、

子どもの基礎学力の土台がないがしろにされていると感じる度、愚痴りたくなる。

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