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学びは増えても、未熟な自分

11月下旬に入り、残り4か月ないことにびっくりした。

派手に包丁で切った傷は、完全にふさがったし、月日が経っていることは間違いないが、体感として早すぎる。

あともう1-2年あってほしい。

寺子屋に来たとき、満開だった桜

ここへ来て8か月。
月日が経つにつれ、“技術・知識不足”を感じる機会が増えた。
 
“何が分からないのか、分かってきた”みたいな感覚に近いと思う。 

例えば、煮魚。

作り方、調味料の割合を覚えたら終わりではない。

中途半端な時間で炊くと身がパサパサになりやすい。
だから、5分くらいでさっと炊くか、長めに炊いてくたくたにした方が良いとか。

調味料は、最初に酒とみりん、最後に醤油を入れるものだと思っていたが、違った。
一般的に本みりんは、糖類が入っていて身を硬くする作用があるらしい。
入れるタイミングを分ける意味はあまり無く、最初から醤油を入れて炊いて良い。
糖類が入っていない本みりんや、赤酒という調味料は、身を硬くせずふわっとさせる効果があるので、この時は、醤油は最後に入れる。

骨まで食べる魚の時は、酢を使う。
酢は、骨を柔らかくする作用があり、梅煮は、梅干しが酢の代わりになる。

落し蓋は、煮汁の泡を対流させるために、キッチンペーパーよりもアルミホイルが良いとか。

酒と水を使って炊く方法もあれば、出汁を使って炊く方法もある。

オードブル用で作ったアラ炊き(ちょっと盛りすぎた)
煮汁の泡。泡に照りが出たら、落し蓋を外す。

白ご飯一つとってもそれは同じで、新米は1割ほど水を減らすとか、ガス窯のときは水を減らさない方が良いとか。
水温が下がってきたら吸水率が下がってご飯が硬くなりやすいとか。
炊飯器、ガス窯、土鍋で炊いたご飯は、それぞれ味や食感、香りが違うし。古米と新米の違いは、目で見ただけでも分かる。 

一つ一つのことが、深めれば深めるほど、どこまでも学びがあって、学びきれない。
日々学びは増えているはずなのに、“技術・知識不足”を感じる機会も増えて、学びたいことは増えていく。
 
離島キッチン、留学弁当(生徒主体で弁当を作る)、見学者弁当に、課外授業。
体力は持たないし、時間内に終わらないしで、とにかく作業を終わらせることが目的になってしまうときもある。
 
でも気づけば、残り4か月。ない。
もっともっとこの環境で学びたいけど、3月になったら終わってしまう。
焦っても仕方がないけど、ちょっと焦る。。
 
残りの時間は、とにかく主体的に学ぶことを大切に。
疑問、学びたいことは、色々聞いて、試して、後悔が無いように過ごしていきたい。 

出汁巻きを巻くときの、立ち位置を撮りたかった。束の間の和み(笑)

ちょっと余談だが、先日家族で出雲に旅行に行った。そこで食べて気に入った料理の味を先生に伝えて、作り方を教えてもらう。少し授業に余裕があるときに、自分で試作してみる。思ったのと違うときは、先生に教えてもらいながら、またリベンジしてみる。こういう時間は、ただただ本当に楽しい。 

これは夏休みに京都で食べた、お寿司屋さんの卵。気に入ったので、留学弁当で真似た料理を作ったが、改善の余地あり。またリベンジする。