見出し画像

新しい環境に身を投げ出したときの対処。

一旦2週間やり過ごす。2週間もすれば、環境に打ち解けることができる。それまでは、ないものが恋しい。カラオケ、居酒屋にすこぶる行きたかった。牛乳を容易く買いたかった。高すぎる。心身ともに慣れすぎた友達や家族に、脳みそを使わずに対面で会話がしたかった。何も考えずに笑いたかった。3週間ほど経つとその中に結構溶け込んでいるぞと実感する。今までとは違う周囲の人々の習慣や空気感に違和感を抱きながらも、それを咀嚼し、吸収してみようと面白がれた。ないものはない島、なんでないんやと、ストレスになっていたところも、なかったら自分でどう生み出すか、と、考える脳になり、その感覚が新鮮であった。

 幸運にも、クラスメートは超が付くほどのいい人で、かなり気を遣える大人で、寛容である。関係の浅い時期にもずぶずぶの優しさで関わってくれるもんだから、(3/31のバーベキューでクラスメートがくれたあんこと白玉が忘れられないのである)それにお返ししたいな、と思考回路が新しく作成され、他人に贈与するという、良い行動をとるようになり、8週間ほど経過すると、見知らぬおじさまにまで、優しくできるようになり、(脊髄反射のレベルで)、その変化は自分自身でも嬉しいものであった。いい人間への階段を1段上った気がする。 

只管に桂向きと魚を捌く日々。

人間って成長する動物なんだな、と実感する。 途中で辞めなければ、あと10か月、海士町にお世話になるが、どんな変化が自分に起こるのか、非常に楽しみである。とりあえず、夏は海に飛び込みまくりたい。あまり日焼けはしたくない。

(文:島食の寺子屋生徒 菅原)