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田草月

5月は、本当にあっという間だった。島での生活にも慣れてきて、休みの日も畑や田植えのお手伝いをして日々充実した生活を送っている。これから料理を作っていく身として、この生産現場の現状や課題を実際に肌で感じることはすごく良いことだ。これからもっと色々な生産現場に顔を出して生産者の声を聞き、自分にできることは何か、いかに食材を活かせる料理を作れるか考えていきたい。

5月の授業、一言でまとめると魚。ほとんど毎日魚を3枚におろして、骨を抜いて、gにカットし、給食センターなどに出荷。私も本土にいた時はそうだったが、魚を食べる家庭が減っていて、特に今の若い世代は魚をほとんど食べていないと思う。この島では新鮮な魚が手に入る。私たちのおろし方1つで子供たちが給食に出てくる魚は美味しいと思ってもらえるかわからないが、中骨をしっかり取る、素早く捌くことで、一人でも多くの人が魚は美味しいものと思ってもらえるように、これからも魚を捌きたい。
グループに分かれて賄いを作った。数日前から余っている食材を把握し、今ある自分たちの知識を絞り出した。思うような料理、盛り付けにはならなかったが、今の料理の現状を把握する事ができた。何時にセット完了し、いただきますできる状態にしておくと最初に決まっていたが調理、盛り付けに時間がかかり間に合う事ができなかった。実際にお客さんに提供するとなった場合、料理を待たせるという行為はあってはならないこと。かといって早く作り過ぎても冷めて美味しい料理を提供することはできないので無駄な時間を省き、いかに効率よくできるかを考えていきたい。様々な作り方や盛り付け方を学び、沢山のアイデアを出し多くの引き出しを作っておきたい。

春の終わりをイメージした賄い

休日は、田植えや畑のお手伝いをした。本当にここのお米は涙が出てくるほど美味しい。そのお米を作る工程が一年を通して見る事ができて幸せだ。田植え機にも乗らせてもらった。中々まっすぐ進まず難しかったが、最後の方は上達し乗りこなせるようになった。田んぼ一面綺麗に苗が植わり、これからすくすく育ってほしい。お世話になっている畑では、夏野菜の苗を植えた。きゅうり、トマト、カボチャなど多くの野菜を植えて夏が待ち遠しい。自分の担当の畑も枯らさないように水やりをしっかり行いたい。

田植え機に乗ってまっすぐ確認中

これから離島キッチンが入ってきて忙しくなるが、着実に1つ1つこなす。そして、離島キッチンに来て頂いたお客様に思い出に残る料理、おもてなしを提供し、自分自身成長していく。

崎地区唯一の田んぼでの植え継ぎ

◎次の一ヶ月で絶対に達成する目標
笑顔を絶やさない、メリハリをつける、毎日畑に水をあげる、だし巻きを綺麗に巻けるようになる。

(文:島食の寺子屋生徒 坂元)