結婚に興味がなかったわたしを、結婚に導いた言葉。
「ロンドンに行くことになるかもしれないけど、まあ、なんとかなるか!」
マネさんから受けた、突然の「プライベートをマネジメントします」宣言。そののち、紹介された人は、ロンドン赴任が決まっている人でした。
直感的に前向きな決断をしたものの、やはり人間は、悩むもの。
「やってみよう! 面白そうじゃん!」という前向きな自分と、「いやいや、さすがに冒険しすぎ。やめときなよ」という後ろ向きな自分が、常に天秤にかかっていたんです。
どちらかが重くなったり、軽くなったり。ずっとゆらゆらと揺れているんだけども、いざ重さを測ってみようとした瞬間は、いつも、前向きな自分の方が、重かったんですよね。
だからわたしは今、絶対にしないと思っていた結婚をして、ロンドンで駐妻になるための準備をしているというわけです。
なぜ、前向きな自分が勝つことができたのか。
それは、ある時夫から言われた一言の、衝撃が大きかったからではないかな? と思っています。
初めて2人でご飯に行った日。お互いの結婚観について、話したんです。なんとも現実的な話題で笑ってしまいますよね(笑)
結婚する意思があるのかどうか。お互いの意思が確認できている状態で前に進べきだと、彼もわたしも、共通して感じていたのです。
夫さんから、聞かれました。
「結婚は、したいの?」と。
「したい!」
そう答えられることが、本来はとてもかわいくて魅力的だったことでしょう。でもわたしには、そんな答えができなかったんです。自分の気持ちにも、相手に対しても、ウソをつきたくなかった。だから素直に、こう答えました。
「正直、結婚がなんなのかわからんの。ただの契約でしょ? と思ってしまうんだよね。みんな、結婚にどんな理想を描いているんだろう。結婚を目指したこと、一度もないんだよなあ……」と。
……か、かわいくねーーーーー!!!!!!(爆)
今、初めてこうやって、文章にして自分で読んだんだけどさ、かわいくなさすぎてびっくりしたわ。
でもまあ、こうやって答えてしまったんですよ。お恥ずかしながら……
それに対して夫さんは、「結婚したいの?」「うん、したい」と、即答。どうやら昔から、結婚したいと思っていたんだそうです。
あまりにも違う価値観だった。
どう思っているんだろう? 何を考えているんだろう? そう気になったわたしは、こう問いかけたんです。
「結婚って、なに?」
この問いに対する答えが、ずーっと、わたしの心の中に残っています。そして悩んだ時はいつだって、前向きな気持ちが勝つように、背中をそっと押してくれるんです。
『一緒に生きていく、ってことだよ』
そうか。そうなんだ。
誰かと一緒に生きていくという世界が、この世にはあるんだ。
ある日を境に、突然フリーランスとして活動をしていくことになってから、なんとか生きていける道を、探し続けてきた。
1人でも生きていける力を身につけることが、何よりも大切だと思っていた。
1人でも生きていける力を身につけることが、何よりも幸せだと思ってた。
強くて、ブレなくて、逞しくて、仕事ができる。そんな人にわたしはなりたい。ならなくてはいけない。なることが何より大切だ。
そう、ずっと思っていた。
でも、誰かと生きていくという世界が、どうやらあるらしい。この言葉を聞いて、思ったんです。
「あ、わたしって1人で生きていきたかったんじゃないのかも…… 1人で生きていかなければいけないと、思い込んでいただけなのかな……?」と。
……誰かと生きる。そんなこと、わたしにもできるのかなあ?
夫さんの言葉と、それを聞いた時に湧いてきた素直な感情が、今のわたしの、羅針盤となっています。
どんな未来が待っているかはわからんが、笑顔がたくさんだと、いいな。これからも、方向を示しておくれ羅針盤。
ほな、また。
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