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発明王から学ぶ、明日のための教養。 真の価値創出、発明の真髄とは。

天才とは、1%のひらめきと99%の努力である。
と有名な言葉を言い残したトーマス・エジソンですが、実はビジネスの観点からも彼から得られる教養が多く、今回は有名な「白熱電球」の話を例に、皆さんに気付きがあればと思い投稿します。
最近ではひろゆきさんの「1%の努力」がベストセラーとなってますね。
これは真逆の発想ではなく、同じニュアンスの解釈があって、なんのために99%の努力をするかということを問われています。
つまりは、1%のひらめき(目的)が始まりでなければならない、その後、発明や価値創出への展開が繰り広げられると言うこと。
よく、努力は報われるという解釈で囚われがちで、目的に遠回りな努力をしてしまっている人が多いようです。
私も心当たりはあります。皆さんはどうでしょうか?
これはなんのための努力だったのか。
そもそもこの努力に匹敵する価値ってはなんだっけ?

白熱電球を発明した人はエジソンではない!?

ジョセフ・スワン(Joseph Wilson Swan、1828-1914)

実はこの方が白熱電球を発明したそうです…
え!?って思いますよね。
では、エジソンは何をしたのでしょうか。
当時スワンによって開発された白熱電球は炭化した紙のフィラメントを使ったもので、様々な工夫をこらして40時間という連続点灯時間を実現しました。しかし、この電球は寿命が短いという課題を残し、商業化には至りませんでした。
そんな中エジソンは、もっと広く家庭で使われなければ、この発明の価値がないという視点を持ち、ビジネスモデルのイノベーションを起こしました。まずはフィラメントの改良として色々な素材を探し始めます。

エジソン、日本にも縁あり!?

京都_男山山上の石清水八幡宮境内にエジソン記念碑

フィラメントの素材探しでエジソンの信念の深さに感銘を受けてしまうエピソードですが、最強の素材を求めて、当時の環境下で約6000種類にも及ぶ実験をしており、その実験の中でエジソンは竹のフィラメントが一番長く、200時間も灯ったとのことです。
フィラメントは竹だー!という事で、
決まりかと思いきや、エジソンはそこで止まりません。
次は世界中の竹を求めて、当時の金額で10万ドルをかけ20人の竹ハンターを世に放ったとのこと。
そして、世界1200種もの竹選抜を勝ち抜いたのは我が国日本の京都(八幡)産で、1200時間も灯ったと言います。その後、京都の竹は1984年まで輸出され、数百万個の白熱電球が作られ、世を灯し続けたそうです。
この時きっと、エジソンは家庭に使われることを想像できていたからこそ、200時間では満足できなかったのだと。そして、目標までの信念とさまざまな境界を飛び越えてまで、行動する勇気、逆にそれがないと真の価値創出には辿り着けない。ということを物語ってます。
これはまさに私もリアルで実感していることであり、皆さんもゴールまでのルートを探してる時、隣の畑や全く違う土地へ自ら飛び出し、越境することにチャレンジしてみてください。さまざまな人や環境に触れることで今までに見えてこなかった景色が手に入り、大きく視界が開けて行くと思います。

白熱電球を使ったビジネスモデルの構築

フィラメントの改良による白熱電球の長寿命化はエジソンにとっては通過点です。そう、あくまでもこの登山のゴールは白熱電球を世に広めること。
すなわち、マーケットの創造です。
エジソンはこの長寿命の白熱電球があっても、電気を発電しないといませんし、送電もしないと届かないこともすでに考えていて、そのために発電機が必要で、送電する仕組みを作る必要がありました。
当時の発電機は電流が安定せず、フィラメントがすぐに切れてしまったと言います。そこで、電気の流れを一定に保つ定電流発電機を開発しました。その後、ソケットスイッチ、さらにはヒューズを製作して行き、最終的には提供側の事も考え、使用した電気を図るメーターまで用意しました。
光を世に届けるだけでなく、これだけの機器と共に新たなマーケットを確立し、ビジネスとしての配慮まですることで、トータル的に富を生む発明を世に広めた、
循環型のビジネスモデルを構築しました。
この構図は今でも変わりません。

エジソンは言います。

「いくら素晴らしい発明でも、勝手に広まってくれるとは限らない。そいつが動けるような環境をつくることが肝心だ」
※書籍:「ゼロからつくるビジネスモデル」引用

こうした俯瞰した視点で常にものごとを見れることが1%のひらめきには必要不可欠であると考えさせられますね。
また、エジソンは越境体験の重要性や心理的安全性で溢れた環境作りにも積極的だったようです。
スタッフも様々に構成されていたようで、中には日本人も働いていました。そのひとりであった岩垂邦彦は後に日本電気(NEC)を創設しています。
エジソンは他にも価値創出のための場づくりとして「R&Dラボ」を創出したり、アイディアノートとして知られる「エジソンノート」を世に残しており、1%のひらめきへ対する努力に感銘を受け、良い刺激を受けました。
また、失敗を恐れずに生きていることがかっこよく、その姿勢こそが世の中への希望を生み出す発明王の真髄だと思います。
皆さんもぜひ失敗に寛容であって下さい。

背景:R&Dラボ_エジソンノート

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