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十二月大歌舞伎『爪王』着物と道行コートをウォッチング

十二月の歌舞伎座は三部構成。一部に初音ミクがあるせいか、それとも、正統派コーデの着物好きさんは三部の玉三郎に集まってしまうのか、二部の『爪王』『俵星玄蕃(たわぼしげんば)』はカジュアル着物の方が目について、地下のお土産売り場で、熱心に根付を選んでいらした。着物ウォッチング、以上。

今月は幕見席で勘九郎・七之助兄弟の『爪王』を観劇。動物文学の作家・戸川幸夫の原作を平岩弓枝が脚色した舞踊劇で、鷹の吹雪が狐を倒すために頑張る寓話のような話だが、花道や大小のセリ、すっぽんを使った思いがけない出入りがあり、三十分の間、集中を切らさずに観ることができた。さすがの平成中村座。場面、場面の主旨がきっちりまとまり、客席に伝わる事が大事なのだとわかって、大変ためになった。

長唄囃子連中は、青い裃で、舞台上手に各五名が三列に並び、その中心に座する立て三味線は杵屋巳太郎さん。私はカルチャー教室で三味線を習っているので、三味線が活躍しているのを観ると嬉しいのである。
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