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帯締め・帯揚げをネットで手に入れる秘策

本日は色の話

生まれて初めて誂えた木綿着物は「三筋(みすじ)」という縞模様だ。細い線が三本ひと組に、幾筋も織り込まれている。新潟県小千谷市にある「紺仁(こんに)」さんの製造だが、ショップのオリジナルカラーになっていて、三本ひと組の色は、白・青緑・白。こういうのOEMというらしい。

帯揚げ、帯締めには着物に使っている色を選ぶと良いというので、最初に青緑の正体を突き止めようとした。地の色が紺だと、緑にも見える。カタログの写真で合わせていた帯と同じで、帯は「納戸色」と書かれていた。色の専門書を紐解くと「納戸色」は藍染を貯蔵する物置部屋から名前がきていて、「納戸の闇の色」とも言われ、江戸時代にとても流行った。今でも、ネット上には製品の色名を「納戸色」「御納戸色」とした品々が数多くある。納戸色、ばんざいなのである。

オンラインショップの写真

わかった以上は納戸色の小物がどうしても欲しくなった。折りしも、年末年始のセールシーズン。ネット販売のお店で、セール中の「納戸色」の帯揚げを注文した。届いた段ボールを開いてみると、スマホ画面の写真よりも、黄色みが強いように感じる。スマホ画面で見るより、色鮮やか。ブルーライト除去フィルムのせいなのだろうか、例えば、サーモンピンクで試してみると、完全なピンク色になってしまうのだ。仕切り直そうと考えて、返品させて頂くようにお願いした。

色を測ってみた

そこで、使用したのは色を測るアプリだ。シアン、マゼンタ、イエローに黒を加えた四色の配合が数値で示されている。Cの数値がゼロなら青みは無く、Mの数値がゼロなら赤みはない。家庭用のプリンターと同じだ。

アプリで通販サイトの画像を読み込むと、ポップアップの窓に近い色とその数値が表示される。あわせたい品物と数値を比べるのだ。感覚よりも数値を頼りに手に入れた帯揚げは雰囲気も馴染んでいた。電池切れを起こし、小物選びが散漫になりがちな私でも、ネット上のお店なら、気が済むまで、迷っていられる。しばらくは、この手順を試して見ようかな。

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