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TENTOのメイン・プログラマーにしてnoiz開発者、吉川綱希先生

Linuxからプログラミングへ

吉川先生はTENTOの講師をつとめるかたわら、メイン・プログラマーとしてnoizの制作に携わっています。

どういうきっかけでプログラムを組むようになったのかを教えてください。

「親が使わなくなった古いパソコンに、Linuxをインストールして使っていました。学校のパソコンも家のものもWindowsでしたから、Linuxは新しいものだったんです。中学生のころでした。その流れでBashを覚えました。シェル芸にもハマりました」

シェル芸?

「Bashなどを使ってコマンドラインで自動化などをおこなうものです。定義はここにあります」

「勉強会にも参加していましたし、プログラミングにたいする考え方にも大きな影響を受けました。はじめに作ったプログラムはたぶん、GoogleのAPIをもちいて短縮URLを作ったり戻したりするシェルスクリプトだったと思います。その後色々と作っていたのはChrome拡張機能です。それはBashではできないので、JavaScriptを使いました。C#とかPythonとか、興味のおもむくままにいろんな言語を覚えのはだいたい同じころです。高校生のころだったと思います」

オンライン授業ツールnoizをつくる

noizの開発過程について教えてください。

「noizには前身がありました。電通総研(イノラボ)と共同開発したRemohere(リモヒア)です。僕はここにTENTO側のエンジニアとして関わっていました。こういうのがTENTOでも欲しいよね、ということになって、Remohereのアイデアを採り入れつつ、独自につくったのがnoizです。じっさいにTENTOの授業で使うまで、1年ぐらい開発期間がありました。今も機能をくわえたり、ブラッシュアップは続いています」

TENTOの講師として

「はじめてTENTOの授業にかかわったときは、ちょっと驚いたんです」

というと?

「それまで授業といえば、学校の授業だったんです。カリキュラムがあって、覚えなくてはならないことがあって、それが普通でした。TENTOはそういうスタイルではなくて、自分のやりたいことを進めて、講師はその手伝いをする感じです。こんなやりかたがあるのか、とけっこう衝撃でしたね」

「僕はマンツーマン講義を担当することが多いんです。マンツーマンを受講している子は、わりと高度なことを希望する子が多いように思います。Blenderつかってアバターのモデリングしたりとか、マイクラのアイテムを生成するプログラムを組んだりとか。そこから派生して機械学習に行ったりとか。目標が高いんです。そういう子は、TENTOに来ていない間に自分でどんどん進めています。TENTOでは、わからないことやつまずいたところを聞く、みたいな感じですね」

その形だと、先生もわかんないことがあるんじゃないですか。

「しょっちゅうです。そういうときは一緒に解決法を探します。講座の時間内で見つからないときもあるので、その場合は自分でも調べたり探したりします。それでもわからないときは……もう仕方ないですよね(笑)」

グループ授業だと、自分でテーマを決めてくる子ばかりではないでしょう。ノープランで参加する子も多いんじゃないですか。

「そうですね。授業をはじめるときはたいがい、『今日は何したい?』と聞くんですが、答えが返ってこないときもあります。そういうときはいくつか提案しますが、選ぶのは本人にまかせています」

「新しいことを教えるときは、よくぶつぶつひとりごとを言ってます。自分でやるんじゃないから、うまく説明できないといけない。その練習みたいなものです。ひとりごとの機会も増えましたね(笑)」


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