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「すずめの戸締まり」

視聴環境:グランドシネマサンシャイン(シアター11)

【内容】
朝の通学途中、イケメンの青年に道聞かれて一目惚れした女子高生のすずめは、青年の後を追って廃墟に向かう。すずめは廃墟あった扉の封印を解いたことで、世界に禍がもたらされることとなり…

監督・脚本:新海誠

※ネタバレします。

【感想】
新海誠監督の最新作とのことで、早速観に行くことに…
池袋のグランドシネマサンシャインで日曜の夕方6時から鑑賞したのですが、8割くらい客席埋まっていました。あと、時間帯もあってか若いカップルが多かったように感じました。

イケメンの美青年が、不恰好で足の欠けた椅子に変えられてしまうという展開にすることで。この映画にコミカルさと独特のファンタジー感をもたらすことになったのではないかと感じました。
ラスト、若い世代に向けたポジティブなメッセージで終わるところが、映像の綺麗さと共にネットなどでの高評価に結びついたのではないかと感じました。

今回も映像は綺麗でしたが、前回までほどのチャレンジングな映像表現はされていないと感じました。
ある種、巨大な禍をもたらすものの表現など、今時のお金を掛けた作品としてはちょっとクオリティーもフレッシュなアイデアも感じないところなども感じたりもしました。
それから、作画がイマイチなところとかがちょいちょいあったりして、今、色々なところで沢山のアニメ作品作っていたりして、それなりのレベルのアニメーター確保するのが大変だったのかなあと思ったりしました。

脚本としては、『君の名は。』からの脚本の特徴である早い展開と、途中、それまでとは展開かわ一気に変わるストーリー。
昔の深海作品だったら、前半の展開での自己犠牲によるバッドエンドで終わっていたような展開だも思うのですが…
テーマとしては、前作の『天気の子』同様、日本の映画やアニメによくある安易な自己犠牲をどう捉え、それを回避するのかといったものがあるのではと感じました。
「君の名は。」からこの作品まで新海誠作品で、3本とも震災を扱った映画で、今回は実際の東日本大震災を扱っており、ある種センシティブな問題を扱っているにも関わらず、炎上とかさせないような配慮されているのだとも感じました。
ただ、今回は前作『天気の子』の現代社会に対する批評的な視点からの作品づくりとは違い、よりエンタメに寄った形での作品づくりをしていると感じました。
あと、『魔女の宅急便』などの宮崎駿の作品ぽいモチーフや展開、童話の「蛙の王様」や、色んな作品からの引用など、あからさまにわかる感じで作られていてのも、今回の作品の特徴かなと感じました。

https://suzume-tojimari-movie.jp

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