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開戦の決断(3) 一般市民の民事裁判初体験記【14】自転車は空を飛ばない

 法的紛争に立ち向かう。私たち夫婦は強力な助っ人に加わってもらうことを決めました。代理人(弁護士)には代理人(弁護士)です。この時点で、もうご近所トラブルとは言えないレベルになって来ました。


前回のつづき・・・

2017年11月14日(火)
妻と娘に義母に加わってもらい、とある法津事務所に相談に行ってもらっていた。K弁護士の話を詳しく伝えてもらうためだ。幸いだったことに、以前に、私が知己を得ていた弁護士さんがいたのである。相談したいとの一報を入れると、すぐに会ってくれることになった。私は残念ながらその週も出張の連続であったので、私は、この女性三人組に託した。

 相談の結果、妻のメールは法的には意味がないことも確認できたし、Y氏の主張は通らないことも確認できた。相手方のK弁護士がいきなり電話をかけてきて、呼びつけるという手法も弁護士の世界では、一般的にはされないお行儀の良くないやり方だということも聞くことができた。

ここで教訓だ。いざという時、すぐに話を聞いてくれる弁護士の知り合いがいないと、依頼を受けてくれる弁護士に出会えるまで多大な苦労をすることになってしまう。だいたい、弁護士が必要な場面は大ピンチの場合が多いものだ。弁護士が見つからないとピンチがどんどん大きくなる。相談窓口は持っているのといないので初動が大違いということだ。

話を戻そう。
さて、ここからが決断どころ。弁護士を立てて、立ち向かうか。独力で立ち向かうか。前者の場合は費用。後者の場合は必要な知識・技能を持っているかが問題になる。

 妻「それで、費用のことなんだけど。着手金が20万円で、成功報酬30万円だって。どうする?」

 出張先で、妻からの相談の電話を受けたのは、その日の夜であった。

 私「合わせて、50万かぁ・・・」
さすがに、即答はできない。

 さて、問題です。10万円のお金を回収するために、50万円の費用と莫大な手間暇と精神的な疲労が加わります。

読者の皆さんならどうするでしょうか?

 簡単な数学の問題と考えると、10-50=マイナス40。完全な大赤字だ。かかる手間暇はプライスレスだが、莫大だ。経済合理性はそこにはない。そこまでしてまで、これはやるべきなのか。決めていたはずが、グラグラし出す。

さて、さて、どうしたものか。

つづく


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