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出会ってしまった不世出の鬼才たちへのオマージュ

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「わたしのためには畏敬すべきひと」たちとの出会いと交流。
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2020年4月の記事一覧

白川静先生から夫婦について教えていただいた

白川静先生から夫婦について教えていただいた

2006年10月30日に白川静先生が逝去されたことを11月2日に知り、1988年の晩秋に先生のご自宅を訪問したことを思い出した。

京都から先生へお電話して予定通り伺うことをご連絡して、私鉄の最寄の駅で降り改札口を出ると、迎えにいらしている先生の姿が目に飛び込んできて、いきなり恐縮してしまった。

駅からご自宅までの道すがら、「ここは京都のウラ鬼門にあたるところ・・・」とそこに居を構えていらっしゃ

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「今、何をやっとる?」名古屋ゼロ次元岩田信市

「今、何をやっとる?」名古屋ゼロ次元岩田信市

名古屋<ゼロ次元>の岩田信市さんが先月(2017.08)亡くなったことを知った。

謹んで哀悼の意を…と、言ったところで、岩田さんは、こいつは何を言ってるんだかと、あの大きな体のてっぺんにのっかっていたにこやかな笑顔で、そんなことよりも、芸術っていうのは、人間が人間に会った時のスパークだとわしは思うとるよと名古屋弁で即座に新しい会話を始めることだろう。

あのでかい体から発せられた言葉は、ある時は

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秋山祐徳太子さんのかろうじての思い出

秋山祐徳太子さんのかろうじての思い出

秋山祐徳太子さんの訃報を聞く。

秋山さん、ユウトクさんと呼ばせていただいていて、親戚のオジサンみたいな感じだった。

秋山さんもまた、名古屋ゼロ次元の岩田さんのように追悼の言葉が似合わない人だ。

個展会場の最終日に秋山さんを見かけることが多々あった。初日には賑わっていた会場が最終日や搬出のときには人もいず寂しくなることがあるから来てやってんだよと話していた。その目は、後片付けを始めている作家に

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