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僕とハリー・ポッターについて

ハリポタシリーズは、僕が本を好きになったキッカケになった小説であり、ファンタジーの世界を夢見る想像力を養ってくれた本だ。

初めてハリポタを読んだのは確か小学校4年生の時だった(多分)。
僕の母は読書が好きで、その影響もあって僕もよく本を読んでいた。図書館が近いこともあり、学校が休みの日は友達と遊ぶか図書館へ行くかという暮らしだった。
と言っても、当時はまだ図書館に置いてある子ども向けの伝記とか漫画とかを読んでいただけで、小説とかは読んでいなかったと思う。(手塚治虫にどハマりしていた)

そんな生活を送っていた時、母親がハリポタの一巻を買ってきた。本屋でたまたま気になって買ってきたらしい。母親が読んだ後に、すごく読みやすいし面白いから読んでみたら?と言われた。



…僕は無視した。笑

いやだって、分厚いし、なんか小難しそうやし、読むのしんどそーーと思って。

だが、母親の執拗なアプローチは続いた。

どんなやりとりをしたのか明確には覚えていないが、ともあれ、読んでみることにした。

どハマりした。

読み終わった後すぐぐらいに、第二巻が発売されたと思う。
母親と二人でそれをすぐ買いにいき、二人で回し読みをしていた。
確かこの頃に、世間に面白さが浸透し、やがて聖書の次に発行部数の多い作品とまで有名な作品となっていった。


僕もハリポタの熱は、最終巻まで止まらず、最新巻が出版されたらすぐに予約して、届いたその日に徹夜して読んでいたし、確実に1巻に20回くらいは繰り返し読んでいた。
最終巻に差し掛かりページの残りがなくなっていくのが、読みたい気持ちと終わりに近づいている悲しさとでごちゃ混ぜになっていたのを覚えている。



何故僕がそこまで熱中したのかは、2つ理由があると思う。

1つは、読んだ時期が良かった。
ハリポタは1年に1巻発行される。原文は7月31日に。日本では翻訳の都合で2,3ヶ月ほど遅れていたが。(そして後半に差し掛かるにつれ、さらに遅くなっていたが)
そしてハリポタの世界では、1巻につき丁度1年が経過する。
そしてシリーズは七巻まであり、ハリーは一巻で11歳の誕生日を迎えるので、つまりこのハリポタシリーズはハリーが10歳から17歳までの物語なのだ。
そして第一巻を読んだ当時、僕は誕生日を迎えて10歳だった。
正確には1歳の差があるが、ハリーと僕はほぼ同い年で、ハリーと同じように成長していった。(ように読んでいた)
物語の展開も、後半になるにつれ重くなり、恋愛など思春期の少年のような成長をたどる。
1年に1回の発行はすごく焦らされたが、最高の演出だったと思う。
確実に僕は、ハリーポッターと共に少年期を過ごした。

2つ目の熱中した理由は、ハリポタの世界観だ。
ハリポタの魔法の世界は、別の世界に存在しているわけではない。
現実世界に隠れて魔法の世界は存在しているという構造になっている。
僕は一巻を読んだ当時、サンタクロースを信じている可愛い(?)少年である。
当然、ハリポタの世界を信じた。
自分に魔法の才能がないことを悔やんだ(痛い)。

以上、熱中した理由を2つあげたが他にも、すごく想像のしやすい描写であるとか、章の最初に入る挿絵が良いとか、登場人物全員愛しいとか、魔法を学ばないと使えないの良いとか、まぁ無数にある。
でも大きな理由としては、先ほどあげた2つだ。


このハリポタを読み始めて、僕は小説を読むようになっていくのだが、すぐに小説を読み始めたわけではない。
多くの人がそうであったように、ファンタジーの世界にはまっていった。
ダレン・シャンや、ネシャンサーガや、バーティミアスなどである。
その後から様々なジャンルの小説を読んでいくのだが、やはり僕の読書体験の根本はハリポタにあり、これを超えるモノは存在しないのかなと思う。
そして読書という範囲だけではなくて、映画とか演劇とかでもハリポタの世界のようにちょっと信じてしまうようなファンタジーの世界を僕は楽しく見てしまうのかもしれない。


今でもこれからも、僕はこのハリポタで感じた体験を表現したくて、演劇にも関わっているようにも思う。

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