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気の長い話

積極的に休む、を昨日やってみてよかった。
今朝、とても気持ちよく目が覚めました。

ゆうべ、インスタのほうにとある外国在住の方からメッセージが届きました。とても丁寧な日本語で書かれた、心にまっすぐ届く文章でした。
博士論文のテーマが私のいる島であるらしく、話ができたらとのことでした。
わたしがこの方と話をすることになるかどうかはともかくとして、こうやって(やみくもにも思えるけれど)手がかりをつかもうとする行動や意欲には驚きと感服の気持ちでいっぱいです。そして、思い出すのですね。

あまり真面目な学生ではありませんでしたが、私は大学時代に方言研究をされている先生のゼミに入っていました。ゼミのテーマはとりたてて方言を扱うものではありませんでしたが、先生が書かれる論文のデータ収集のため、ゼミ生みんなで方言調査に行ったことがあります。
対象地域となる、とある県境の村。先生が目星をつけていた集落で一人ずつ適当にタクシーから降ろされ、「このへんに生まれた時から暮らしている○○歳以上の方」に資料を読んでいただき、その発音、イントネーションを録音してくるというものでした。
当時のことですから、ひとり一台ずつ、『ラジカセ』型の録音機。それを持ってのどかな集落を歩き、とあるお宅で縁側をお借りして調査にご協力いただきました。
読んでいただく資料はけっこうな厚みで、時間もかかるものでしたが、快く引き受けてくださいました。
お名前も、どんなお宅だったかももう覚えていないけれど、「こんなのは初めてだねぇ。」と。
普段あたりまえに使っている言葉が、ちょっと新鮮なものに思えたそうです。
奥さんが冷たいお茶とスイカを出してくださり、鳥の声と木々のサワサワしか聞こえないような、のどかな縁側でいただいたのをぼんやりと思い出します。

いま私の住む島にも言語調査に来られる方が何名もいらっしゃいます。実際、叔父さんのところにも何年もかけてたびたび来られる方が。
言語だけではないですね、生物、植物、地質、民俗、あらゆることが調査や研究の対象になっている。暮らしている私たちが雰囲気や体感でなんとなくわかっているようなそれらを、まとめてきちんと言語化してデータを出して、という作業をされる。今おもうと、こういうコツコツはつくづくペンタクルスだなぁと思います。

きのうメッセージをくださった方も、たくさんの方とコンタクトをとっていらっしゃるよう。
私がお役に立つ番が来るかどうかはわかりませんが、そのときが来たら、お手伝いさせていただくかもしれません。






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