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越えたいくせに

こんなにも上がったり下がったり下がったり下がったりよくできるものだと思うけれど、今日もまた雨だから。最後の膿だしであってほしい。


とくに中学校時代の自分は自分でも思う、ヒドイ奴だった。封印したいぐらい嫌いなその時代、1年生のある日、担任の先生がみんなにひとりひとりの名前が書かれた紙を配って、○○さんのいいところ/わるいところを無記名でクラス全員分、書かせるという時間があった。
数日後、先生はひとりひとりに封筒を手渡してくれた。そのなかにはクラス全員からみた私の、いいところ/わるいところが書かれた紙が入っていた。40名ぶん。
私は授業の邪魔をしているという自覚があったし、案の定けっこうな数の人から授業中は静かにしてくださいとかうるさいとか書かれていた。空欄はなしで、というルールだったので、いいところもかならずひとつは書いてもらっていたはずなんだけど、その『いいところ』に書かれていた内容が何だったか、それがひとつも思い出せない。

しばらくして、個別面談があった。クラスで仲よくしている人は誰かと聞かれ、いませんと答えたらびっくりされた。同じ質問を全員にしているけど、お前の名前を挙げた人が何名もいるよ?と。先生、だったら教えてくださいよ、誰ですか、私と仲よくしているって言ったのは。それで先生が教えてくれたのは誰ひとり私が仲よくしているという自覚のない人たちの名前だった。とくによく話すわけでもない、部活が一緒でもない、班も違えば席が近くでもない人たちだった。

先生は私に気を遣って嘘を言っていると思った。そうは言わなかったけど。


最近、ちょっと過敏に反応してしまうフレーズがあって、それが「性格がいい/わるい」。自分のことは性格がわるいよね、ひどいよねとずっと思ってきたくせに、
『性格がいいって何ですか?何なんですか?教えてくださいよ』って斜に構えている自分がいるのです。
マジでどうでもいい話です。でもこんなどうでもいいことにガルガルしている自分がいるのです。

計算したり、かけひきしたりしながら『性格のよさ』を作り上げていっているあざとい人のことは、
好きではないです。
でも、わかるのです。
計算もかけひきも一切不要で、ありのままで『性格がいい』って言われる人たちのことが
羨ましくて仕方ないのです、たぶん。
だから『性格がいいって何なんですか?』って噛みつこうとするんです。

しょうもない話です。


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