転職活動を終えての話。

先日転職活動を終了し、来年1月から新しい職場で働き始めることになった。

書類応募したのが約40社、そのうち一次面接までこぎつけたのが約10社、うち面接を突破したのが3社、そして内定したのが1社。という感じで、書類通過率は一般的な水準と比較しても悪くはないものの、面接に行くとことごとく次回選考にお呼ばれされなくなる、という新卒時代の就活をそのままなぞるような転職活動だった。しんどかった。
曲がりなりにも営業職を続けてきて会話することには慣れていたつもりが、初対面の人にことごとく刺さらずお祈りされるということを繰り返し続けた。最終盤でようやく面接突破できるようになってきて、最初に最終面接までたどり着いた企業に内定を貰い、転職活動を終えることにした。新卒の就活で志望していたものの、きっと縁のない業界だったんだと諦めていた分野の企業からオファーを貰えたこと、無駄だと思っていたこれまでの経歴も活かせそうなこと、そして何より会社の雰囲気がとても良く、面接官の人達と話していて自分もそこで働くイメージを持てたことが決め手となった。顧客の窓口を担当するということで引き続き営業職的な立ち位置に就くことにはなるものの、プランナー的な役割の比重が大きく、現職のようないわゆる数字だけに追われ続けて疲弊する性格のものではなくなるのでその点は非常に安堵している。

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一連の転職活動の中で面接でことごとく落ち続ける、という経験は、新卒の就活の嫌な記憶もフラッシュバックしつつ、人間として否定されているような気持ちで結構心に来るものがあった。(新卒の頃とは違い、期間が経過するほど優良企業がどんどん募集を締め切っていく「詰み感」が無かった点はまだ救いではあったが)
企業研究や対策を重ねた上で面接に臨んでも、明らかに面接官に響いていない空気を感じることが何度もあり、案の定その予感が外れたことはほぼなかった。何が正しくて何が間違っているのかが分からない、どこへ向かっていけばいいのかも分からない地獄のような期間をしばらく過ごした。
就活本に毒されるのが嫌でいわゆる方法論的なものは敬遠していたのだが、キャリアエージェントに相談したり転職系Youtuberの動画(今時そんなYoutuberがいるんですね)をなめていく中で、30分や1時間の会話で採否の結論を出すための面接にはある程度「文法」があることを知り、少しずつ自分の言葉に反映させていけるようになった。その上で面接を通過しなかった時にはもうそれまでの所なんだろうなと潔く諦めることもできるようになった。


内定が出てから言うのは簡単なのだが、結局は「転職は縁」という一言で片付けてしまうしかないんだろうなと思った。内定を沢山貰える人は人間的にスイートスポットが広く、逆に苦戦する人は狭いだけの話なのだ(、と思うことにする)。大事なのはスイートスポットが全く無い人間はいないということだ。もちろん挨拶や最低限の受け答えができないとかは論外だが、たまたま相性やタイミングが良かったりとかで運良く拾ってくれる神はなんだかんだいる。でなければタイミングが合わなかっただけの話で時期を変えて活動すれば良い。正直、最終面接で自分の何が刺さったのかもよく分かっていないが、たまたま中途採用の募集を掛けている時期に応募し、最終的に一緒に働きましょうというオファーを貰えたということはきっとそういうことなのだと思う。とにかく今の職場から逃げ出して働く場所を見つけないとと思いながら動き始めたものの、今回とても納得のいくところに着地できたことには満足している。


休職がきっかけで始めた転職活動だったが、結果的には給与水準をギリギリ保ちつつ、新卒の頃から希望していた業界の企業に就くという万々歳の結果になった。もちろん「好き」だけでやっていける仕事ではない側面もあるものの、何かしらの「好き」が無ければ仕事を続けていけない、ということも自分にとっては重要であることを現職ではっきりと学んだ。この先思うように行かないことだらけだと思うが、どう転がっても現在の職場よりは格段に良い環境で働くことができるので、気負いすぎずマイペースを保ちながら頑張っていきたいと思う。それと約8ヶ月の療養明けでの仕事復帰になるので、働いているうちに症状が再発しないかが微妙に怖い。体力づくりも含めてその点もとにかく焦らずやっていきたいと思う。


最後に、応援してくれたり、休職中に心配して声を掛けてくれたり一緒に飲んだりしてくれたお友達の皆さん、本当にありがとうございました。
さきほど人間的なスイートスポットが広いだの狭いだのの話をしましたが、これは転職だけに限ったことではないと思っていて、私の狭いスイートスポットを見つけて好いてくれる皆さんのことが私は大好きです。

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