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「ニーネ詩集 自分の事ができたら」を刊行します。

点滅社の一冊目の本が決定しました。

日本のロックバンド、ニーネの詩集(歌詞集)をつくります。

本のタイトルは「ニーネ詩集 自分の事ができたら」です。


今日は全然ダメだった 良いことはなかった
みんなとうまく出来ないよ なぜだろう ふふふ

「どこにいても死にそうな時もあったよ」


ニーネは、1998年に東京都武蔵野で結成された日本のロックバンド。前身は1991年から活動していたザ・エクスキューズ・ミー。その前身バンドDaDaぶりは1988年結成。

1998年結成だから、今年で24年目になるのかな。フルアルバムは10枚ぐらい発売されています。スリーピースバンドです。スリーピースって超かっこいいよね。


ぼくは10代の頃から歌詞集や歌詞カードを読むのが大好きで、「ニーネの歌詞集があったら最高だなぁ」とずっと思ってました。もし自分の手で本をつくれるなら一冊目は絶対ニーネにしようと勝手に決めてました。そこでニーネの作詞を担当しているギターボーカルの大塚久生さんに「歌詞集をつくりたいのですが…」とメールを出してみたところ、すぐに快諾してくださって、すごくうれしくて部屋で踊っちゃった。大塚さんはぼくにとってロックンロールスターなので、メールを出すだけでも緊張で手が震えてしまったのだけど、勇気を出してよかったです。本当にありがとうございます。

ニーネファンの方に喜んでもらえるように、代表曲だけではなく、手に入りにくい音源も、アルバム未収録音源も、なるべくたくさん収録する予定です。発売日はまだ未定なのですが、うまくいけば10月、うまくいかなくても今年中には刊行したいと考えています。具体的な書籍情報などはもう少しだけお待ちください…すみません…。

それからぼくは「ニーネのことを知らない方にも読んでほしいな、どうにかしてニーネの魅力を伝えたいな、ニーネを必要としているひとにちゃんと届いてほしいな」という気持ちがかなり強いので、そのためにやるだけやっていきます。よろしくお願いします。


ここから先は日記的な感じでニーネのことを書きます


何にも出来ないことは才能がないんじゃないぜ
何かしてるやつよりも素敵な君さ
「サマーメロディ」

「どこにいても死にそうな時もあったよ」や、こちらの「サマーメロディ」を聴いていただければ分かると思うのですが、ニーネは基本的によわくてやさしいです 「何にもできないのは才能がないからだろ。努力しないからだろ。しかも何かしてるやつよりも素敵とか甘やかしすぎ」と思うかもしれません しかし、それはちょっと違うんですよ 絶対に違う まず「なんにもできない=才能がない」なんてそんなの最後まで分からないし、そもそも何にもしてない(ように見える)ひとが「努力してない」とか「怠けてる」とかだと思ったら大間違いだかんね サマーメロディはたぶん「なんにもできない、抜け出すことができない、変わりたいのに変わることができない、上手に努力ができない、ずっと悩んでる、もがいてる、毎日泣いている」みたいな、おそらくそういうひとが近くにいて、そのひとのことを自分なりの言葉で励ましたくて作った歌だと思うんだけど、そのひとの「もがいてる姿」っていうのはもう、それだけで充分「生きる」ってことに一生懸命である証拠じゃないですか 確かにまったく動けてはいないかもだけど、結果も何も出せてないかもだけど、最悪の人生かもだけど、でも生きることに全力を出してるじゃないですか もしかしたらそのひとは「いや、自分はまったく頑張れてません、ダメです、話にならない甘ったれです」って自虐的に言うかもだけど、でもニーネは、そういう「自分にぜんぜん自信のないひとだけが放つ切実さ」を肯定してくれるような、ちょっと特殊なやさしさがあるのです ただの甘やかしとは違うのです

「一生懸命考えているところがいいよ」です そういうことです なんていうかこう、待っててくれる感じなんです 簡単に誰かの事を馬鹿にしたり笑ったりしないのです これがニーネの持っている魅力のひとつ目です


そしてただやさしいだけではなく、演奏などを聴けばわかる通り、ニーネは激しさ、厳しさ、かっこよさも兼ね備えているのです 「なにもできないやつ」も「なにかしてるやつ」も平等に肯定しているんだよ 万人受けはしないかもだけど、でも必要としているひとがどこかにいるはずなんだよね なんとかしてそのひとに届けたいです とりあえずアルバムを買って聴いてください


最初のおすすめは「8月のレシーバー」です 「酔っぱらっている」っていう曲から始まるんだよ すごくいいでしょう ぶっ刺さる人には刺さるはず ちゃんと丸秘トラック12まで聴いてね ぼくはこのアルバムだと丸秘トラック12がいちばん好きです


ベストもあるよ 漫画家の大橋裕之さんがジャケットを描いています よかったら買って聴いてみてね それでもし好きそうな感じだったら、これからつくる詩集も読んでみてね あなたの部屋のちいさなお守り的な存在になってくれたらうれしいです 編集者的にはそういう本を目指しています 音楽は聴いて楽しむだけじゃなくて読んで楽しむこともできるのが良いよね とにかくぼくは頑張るよ




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