タクシードライバー

【あらすじ】

舞台はベトナム戦争を終えて間もない頃のアメリカ。

帰還兵たちは一見外傷はなくとも、精神障害を患う者が多かった。

トラビスは不眠症を患っておりまともな昼職に就けず、タクシードライバーとして働くことに。

空いた時間はポルノ映画を観て、夜はマンハッタンの街を走るトラビス。

そこで見た物は、麻薬・暴行・売春など

社会の乱れそのものだった。

ある日トラビスは次期大統領候補とも言われるバランタイン議員の選挙事務所近くを通り

そこに勤めるべツィに惹かれる。

またしばらくしてトラビスのタクシーに12歳の少女が逃げ込んで来る。

少女はタクシーに乗りきることができず、男に連れ去られてしまう。

この2つの出会いをきっかけに、トラビスの日常が変化していく。


【感想】

今まで観ていなかったことを恥じる反面

この年齢になってから観て正解だったとも思う。

若い頃のお馬鹿な私ではこの映画の魅力に気づかず途中で止めていただろう。

アクションでもないしスリラーとも少し違い

かといってヒューマンかと言われると素直に頷けないけれど

カテゴライズするなれば、文学作品。

起きていることは下品だったり物騒だったりするけれど

観た後に残るものは多い。

・結局何を伝えたいのか

・なぜ「タクシードライバー」なのか

・トラビスの考え

この3点がミソなのではないかと思う。

頭をフル回転させて観る!とかではなく

ぼや〜っと全体を見ているとものすごく身近に溢れるキーワードが隠れている感じが本当に文学的である。

私は基本読書人間なので

そういった感覚が濃く出る作品だと思う。

文学的ではあるけれど、活字ではつまらないだろうなと思わせる

「映画だからこそ」要素も多く

ピンポイントな足ツボマッサージくらいツボを捉えてくる(笑)

最低でもあと5回は観たい。

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