『竜とそばかすの姫』は中村佳穂を世界に知らしめる一作だ。
7月18日。
細田守最新作『竜とそばかすの姫』(洋題:Belle)を観てきました。
とっても素敵な作品だったので、ぜひ観てほしいです。
今回お話ししたいのは、主人公・すず/ベル役を演じた
ミュージシャン 中村佳穂 についてです。
メディアでも散々話題になっていますし、歌声に魅了されて調べた方もたくさんいると思います。
中村佳穂とはだれなのか。
私なりに綴れたらと思います。
中村佳穂がミュージシャンとしてリリースしている音源は、決して多いものではない。
オリジナルアルバムは1枚で、配信シングルなどが数曲。
しかし、熱心な音楽ファンを中心に支持を得ています。
なぜ魅力するのか。
私が思うに、「音楽性」「自由さ」「表現力」だと思います。
「音楽性」。
音楽性に関しては、多くのメディアに取り上げられている通り。
ジャンルを超えたアプローチで、それでいてポップに。
彼女の奏でる音楽は、どんなルーツを持つ人にも届く強さと普遍性があります。
笑ってノレる音から、祈るような音まで。
どんな人にも届く音楽づくりを意識しているように思えます。
「自由さ」。
中村佳穂は誰より自由だと、そう思います。
昨年に配信ライブを観ましたが、そのすべてが自由でした。
言葉のひとつひとつ。
動きの機微まで、自由さを感じるものでした。
インタビューの動画などをみると、よく笑っているように思います。
本当に自由で、素敵な人柄な方であると、毎回思います。
それがテーマに合っていたこともあって、AppleのMacのCMに「アイアム主人公」が使用されました。
今作『竜とそばかすの姫』にかんするインタビューでも、その様子は垣間見えるのではないでしょうか。
「表現力」。
細田守監督が中村佳穂にすず/ベルを任せた理由のひとつが、ここにある。
彼女のテーマに「手は生きもの、声は祈り」というのがある。
彼女の音楽を聴き、ライブを観るとその言葉がすっと入ってくるほど。
その根源も、表現力にある。
ミュージシャンというのは、アーティストであり、表現者である。
しかし、中村佳穂というのは表現者の顔が大きいのではないかと思う。
発声の仕方から、音の奏でる様子まで、すべてが芸術的だ。
笑うような、話しかけるような、ささやくような。
それでいて、歌っている。
J-popの文脈から離れず、近づきすぎず。
絶妙なバランスで、表現する。
『U』を含む『竜とそばかすの姫』の劇中歌でも、その片鱗が見え隠れする。
彼女ならではの、声の出し方、ニュアンスがある。
紛れもない彼女の曲になるのだ。
これはただ「声が良い(キレイ)」という次元ではなくて、もっと上にある次元だ。
というわけで、少しでも中村佳穂が、その美しさが、あなたに届きますように。
気になった方はAL『AINOU』をおすすめします。
この秋にツアーを開催することも決定しているので、ぜひ。
(私も応募して、倍率上がるので本当は教えたくない……)
昨年の配信ライブのライブレポも読んでいただけると幸いです。