ちいさな幸せ

「あ、もう少しで700日だね」

そんなふうにテレビ電話をしている途中にふと彼に言われて、脈絡も無かったため「え?何が?」と答えてしまったが、5秒で答えは出た。

付き合ってから、だ。

「そっか、もう付き合ってからそろそろ700日くらい経つのかぁ…」

そしてふと、思い出す。

「あ、でも待って、私昔設定したカウントダウンカレンダーみたいのある気がする。」

「正確には、682日だ!!」

そのカウントダウンカレンダーのアプリを開いてわざわざ言った。

「お互いやること変わんないじゃん。」と彼はそれを聞いて笑ってくれた。

こんな正確さを争うような子供っぽいことをしても、いつも彼は笑ってくれるのだ。

付き合ってからの日数がそろそろまたキリのいい数になることにも、お互いそれを記録していたのも同じで照れくさいと同時になんだか嬉しかった。

ただ、それだけだけど嬉しい気持ちになれた、そんな昼下がり。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?