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「AIで日本は周回遅れ」ではないと言ってみる

最近「AIで日本はすでに周回遅れ」という見解が主流になっています。

筆者は「AIはまだこれから、誰にも十分チャンスはある」と考えています。

今日はAI活用の2つの分野について、その概要と筆者の考える可能性について述べてみたいと思います。

パターン認識

現在AIと言われているものの出している成果の大部分はこちらに分類されます。

画像、動画、音声認識など、従来コンピューターで扱うのが難しいとされていたものを扱うものです。

顔認識、レントゲン画像判別、中古車車種判別
絵画生成 (生成モデル)

特徴
基本的に出てきた結果の正誤は人間が見れば簡単に判別できます。
よってどのようにしてその結果を導き出したかより、判別精度の向上が大きなポイントとなります。

使い方
モデルの大枠を先端技術者が作り、それを使った転移学習で環境用にカストマイズするというのが王道だと思います。

レースに例えるとモデルを作る人がマシンの設計者
カストマイズするのがレースメカニック

今後の予想
この分野は今後も精度の向上が続くと思います。

大多数の技術者は、トップノッチから提供されるモデルをチューニングする役割になると推測されます。

また最近は画像などを生成する機能も話題になっています。こちらは今後どのような方向に発展していくか興味深いです。

AIですでに日本は周回遅れという見方もありますが、それはパターン認識の基礎技術の部分であり、パターン認識をどのようにビジネス、社会に活用していくかはまだこれからで、私達がそこをリードする可能性も十分あると思います。

意思決定支援

こちらは従来からのアナリティクスと最新の統計理論、機械学習のノウハウを統合した進化系というイメージです。

複数のデータ要素を元に発生する事象の推測を行い、その結果を意思決定に活用します。

売上予測、カード不正検知
人材雇用、離反分析

特徴
意思決定の対象は一つ一つ異なるので、個別作成の部分が多くなります。

何を予測するのか?
どのようなデータを使うのか?
どのような予測モデルを使うのか?
どのように結果を判断するのか?

また、出した結果の根拠を把握できるようにしておく必要があります。

根拠と言っても従来の演繹的な根拠とは異なります
統計的、因果推論的な考え方を理解しておく必要があります

今後の予測
筆者はこの分野は大きな可能性を持っていると考えています。

AIですでに日本は周回遅れという見方もありますが、それはパターン認識の基礎技術の部分であり、意志決定支援のAIはまだこれからだと思います。

AIというより従来のアナリティックスと最新統計理論と機械学習の知見を合わせたもの 

筆者は高い技術を持った人たちはいるが、まだビジネス側でそれを活用する下地ができていないという見方をしています。

高い技術を活用できるベースを作れば、世界をリードする大きな成果を得ることができると思います。


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