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【論点思考】結局のところ論点思考ってどうやんの?

「論点思考が大事」ってよく聞くけど、結局のところどうやんの?と思われている方に向けた記事です。
私自身もコンサル転職後の1年間論点について悩み続けました。その間、様々な本・セミナー・動画を通じて論点について考え、ある日突然に至った結論についてお話しできればと思います。

結論として論点思考ができるようになるには、「論点の種類」の感覚を掴むことが最重要です。
この「論点の種類」は厄介で「論点思考」について書かれている本それぞれで別の種類の論点を語っており、ばらばらと論点本を読んでも理解できない性質のものかと思います。
本記事で「論点の種類」についてざっくり掴んでいただき、皆様が論点思考をスタートさせるきっかけとなりましたら幸いです。


論点の種類とは?

まず「論点思考とは?」「論点とは?」という説明は様々な書籍で語られているので割愛いたします。※また、論点の定義を知ったところで論点思考はできるようにはなりません。

では早速本題に移ります。
論点の種類には大きく「大論点」「小論点」があると認識してください。
「論点思考が大事なんだ!」「論点思考をやってみよう!」と思われた方でできていない方はここで躓く方が多いと思います。(過去の私がそうだったように)

では、それぞれ大論点とは何か?小論点とは何か?を考えてみたいと思います。
まずそれぞれの違いについて簡単に説明致します。
大論点は「考える領域」を決めるもの
小論点は「実現・解決への道筋」を決めるもの
です。

大論点とは?

まず大論点について詳細を見ていきましょう。
考える領域を決めるとは、「どの課題を解決するべきか?」「問題の本質はどこにあるか?」といった問いに答えることです。
具体的には上司から「営業戦略を考えて」と言われた際に、大論点の考え方を使い「どの課題を解決すべきか?」と考える。そして、「BtoBの既存顧客への営業に課題がある」等の考える領域を決めていく、といった流れになります。

大論点について書かれているのがかの有名な「論点思考」になります。
大論点は詰まるところ「パートナー(取締り役)」レベルの論点になります。
若手の皆さんに降ってくる仕事は大論点が決まった後のものがほとんどです。

小論点とは?

次に小論点について詳細を見ていきましょう。
実現・解決への道筋を決めるとは、「どうすれば課題が解決できるか?」「そのたえには何をするべきか?」といった問いに答えることです。
こちらも先程の具体例を使って考えましょう。大論点で「BtoBの既存顧客への営業に課題がある」と決まったのちに、「どうすればBtoB既存顧客の営業課題を解決できるか?」と考えます。
その際に重要なのが、小論点をさらにサブ論点として分解し答えが出るレベルに落とし込むことです。具体的には、「BtoB既存顧客にはどんな企業がいるか?」「BtoB既存顧客はどのような課題を持っているか?」「競合となる企業はどんな商品を売っているのか?」等、小論点を解くために必要な塊を出していく流れになります。

小論点についてうまく表現されているのが元BCGのタカマツさんのシリーズ本かと思います。小論点は「マネージャー(課長)」以下のレベルの論点となります。


どう実践するの?

さて、大論点と小論点の違いを抑えた上で実践の方法を2点ご紹介致します。

1.仕事の中で使う

皆さんもビジネススキル向上のために論点思考を学ばれている方が多いかと思います。そんな日々の仕事の中で実践するための方法として、「タスクを論点に割り戻す」作業をご紹介いたします。(詳しくは上述のタカマツさんの書籍をお読みください。)

ではどうするかというと、日々の業務の中で「〇〇の資料作っておいて」とタスクを振られた際に、そのタスクに関する「サブ論点→小論点→大論点」の順に「問い」を想像することです。
具体例を用いて考えます。
タスク :「〇〇の資料作っておいて」
サブ論点:「〇〇に関して取締役へ報告するにあたって何が必要か?」→報告資料が必要だ!
小論点 :「〇〇の実施するためにはどうすればよいか?」→〇〇の実施のために取締役報告が必要だ!
大論点 :「営業効率改善のために何をするべきか?」→〇〇を実施するべきだ!

かなり卑近な例となりましたが、タスクから大論点まで遡ることが重要です。
そうすると何が良いかというと、自分のタスク以外にも視野が広がり、「大論点も踏まえると資料にはXXの情報も入れたほうがいいな」と考えられるようになります。
ぜひ身近な業務から試して論点思考をマスターしてみてください。


2.日常の中で培う

こちらはおまけですが、論点思考の方法論を抑えた上で良い論点を立てるためのトレーニングのような位置付けです。
ではどうするかというと、「面白い論点」を集めることです。
良い論点には「課題解決を進める力」「イノベーションを起こす力」があると考えております。その良い論点の特徴が「面白い」ということなのです。
実際に私が日々行なっているトレーニングとしては、本屋に行った際に新書・ブックレットのタイトルをみて「面白い論点」「面白い問い」を収集しています。
私が好きなタイトルには「ナチスは良いこともしたのか?」や「パンダをいくらで買いますか?」などの良い論点のものが多々あります。
これらは独自の切り口である課題解決を図ろうとしているようなものばかりです。
ぜひ本屋に行った際には新書棚を眺めてみてください。

あとがき

長々と論点思考について語って参りましたが私自身もまだまだ道半ばです。
皆様と一緒に論点思考をマスターできればと思います。
次回もコンサル業界で学んだビジネススキル・思考法について発信していきますので、ぜひお楽しみに。

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