【民間か公務員か】建築学生、転職を考えている方へ

 私は建築系の大学を卒業し、ゼネコンに就職しました。その後、結婚を機に転職を決意し、公務員試験を受験しました。ゼネコンでは現場で施工管理、役所では都市計画や建築行政職を経験しています。
 民間と公務員を両方経験した私がそれぞれのメリット・デメリットを解説したいと思います。(あくまで個人の意見です。)
 

民間

【メリット】

・個人の裁量が大きい、やりがいがある
・企業によっては高収入
・飲み会が多い(人によってはデメリットか?)、経費で飲める!
・建築系は就職の内定が早く出る!!

【デメリット】

・責任が重い
・残業が多い
・ワーク・ライフ・バランス✕
・転勤が多い(特に現場は)

 民間企業は個人の裁量が大きい分責任が重いです。特に現場は工期が絶対ですので、とにかく自分で決断しなければならないことが多いです。
例えば、コンクリートの打設時に生コン車(ミキサー車といえばわかりやすい?)をいつ、何台頼むか。コンクリートはすぐに固まり始めてしまうので、打設スピードによって分単位で注文しなければなりません。一台に約4㎥積めるのですが、丸一台余らせてしまうと5万円ほどの損失です。私も1年目の頃に丸一台余らせてしまいました(もちろん上司には内緒です)。自分の決断が成果に結びつくので、上手くいった時の達成感は大きいです。良く言えば非常にやりがいがありますが、悪く言うと少し責任が重いですね。
 ワーク・ライフ・バランスは建築系の職種はあまりいいとは言えないかもしれないです。特に現場で働く場合は、土日の出勤も覚悟しなければなりません(近年週休2日への動きが強くなっていますがうまく行っていないですよね)。昼は現場、夜は事務処理(図面チェックや明日の準備)をしなければならないので、残業も多いです。私の場合は月60〜80時間ほどでしたね・・・(サービス残業もありました)。設計職についた友人がいますが、土日出勤は比較的少ないものの残業はやはり多いみたいでした。
 最大のデメリットは転勤が多いことです。私が転職を決意した最大の理由でもあります。ある程度大きな企業で総合職採用の場合、3~5年のスパンで転勤があります。特に現場で働く場合は年に数回引越しというケースもあります。私は最初は色んなところに行けて楽しい〜!!くらいにしか思っていませんでした。建築、土木系は飲み会も多いのでお酒や食べるのが好きな人はご当地の美味しい食事も楽しめていいと思います。独り身のうちは良かったのですが、いざ結婚を考えた時にこのままでは厳しいと感じました。家も建てたところでまた転勤か?子供が出来たら単身赴任か?と考えはじめ、転職に至りました。

公務員

【メリット】

・残業が少ない!(部署によるが民間よりは確実に少ない)
・安定している、世間的評価がいい
・転勤がない!

【デメリット】

・給料が少ない(大企業に比べると)
・仕事のスピードが遅い…。
・個人の裁量は大きくない

 公務員の最も良いところはワークライフバランスが取れるところでしょうか。基本的には土日休みで残業も多くありません。転勤もないので安定して働けます。
 給料は民間企業や国家公務員などの給料を参考に決められるので、民間の企業の平均くらいです。大企業に比べると給料は少ないかもしれせんが、残業が少ないので当たり前ですかね。私も給料は落ちましたが、時給換算したらおそらく公務員の方がいいですね(民間時代はサービス残業が多すぎて、怖くて時給換算はしたくありませんでした…バイトより低かったりして)。ボーナスなどもしっかり貰えます!
 デメリットに挙げさせてもらいましたが、民間と最も違うのは仕事のスピードです。公務員は何をやるにも決裁(上司まで許可をとること)が必要であるためとにかく遅いです(税金を使わせていただくので当然といえば当然ですが)。もちろん民間も上司への報告や許可をとることは必要ですが、公務員は許可を取らなければならない範囲が非常に広いです。そういった意味では個人の裁量は民間に比べて少ないと感じます。やりがいを求める人には向かないかもしれません。このようなシステムなので仕方ないかもしれませんが、上昇志向がない人も沢山います(正直、給料もらって何をしているんだと思いますよ)。

まとめ

  いかがでしたでしょうか。個人の意見が強いかもしれませんが、イメージを掴んでいただければ幸いです。
  別の記事で詳しく民間と公務員の仕事内容なんかを紹介出来ればと思います。
【民間】
→とにかくやりがいを求める人、実力で給料を勝ち取りたい人!!(とはいえ大企業は年功序列のイメージも強いです。)
【公務員】
→とにかく安定を求める人。何においても安定したい人。



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