青すぎる芝
真っ赤なニットを着た私と
檸檬色の柔らかそうなシャツを着たあなた。
久しぶりに会ったのに全然そんな気はしなくて
「よお、久しぶりやん。」
「んね、久々。」
「今日はカフェオレにしちゃった。」
「うわぁ、私もカフェオレにしようかな。
ほな買ってくる。」
つい気の抜けてしまう会話
昨日か一昨日に急に会おうと決めて
最近は連絡していなかったのに
突然の連絡で、素晴らしい連絡のタイミング
予知していたのかというくらい
気持ちのいいタイミングでいつも連絡がくる
おそらく占い師なのだと思う
電話もLINEも全然しないのは
会った時にたくさん話したいことがあるから
突然決まった約束でも
いけてしまうのは、時たま思い出す「会いたい」という感情に、素直に飛びつける相手だから
だいたい会ったら近況報告をする。
本日の議題は「例の彼について」です。
やはり、思った通り
隣の芝は青く見えるってやつです。
例の彼、についてゼロから話をきいたところ
青すぎた。
私にはとてもと言っていいほど
彼と彼女の過ごす日常が青すぎたの。
ジェラってるわけじゃない。
むしろその逆で、とても応援しているし
今感じている幸せがもっと幸せになれば良いとまで思っている。
だからこそ、自分は話題提供できない事が
少しだけ
ほんの少しだけ悔しかったの。
「こないださ〜…」って
私だって言いたかったの。
久々に会って、
彼女のステキすぎて青すぎる
そんなお話を話している彼女の目が
潤んでいて
つられて私も潤んでしまった
綺麗すぎるものや景色や人をみると
自然に流れてくるものですね
今年はそんなステキな話ができるように
青いなぁ。って思えるような
そんな一年にしてみようと、決めた。
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