教室では、一月に一度、作品を作り、表現したテーマやその体験自体を作文にします。
9月は、小さな瓶の中に風景を作る「ミニジオラマづくり」に挑戦しました。
ミニジオラマのつくりかた
今回は、ダイソーの「ガラスインテリア」を使いましたが、中が見やすい広めの口の瓶であれば、どれでも構いません。
まず、コルク(瓶の蓋)に、紙粘土で地形を作っていきます。山のようにしてもよいですし、草原のように平らにしてもいいですね。また、崖や傾斜を作っても立体感が出ます。
紙粘土を瞬間接着剤で蓋に貼りつけたら、地形の表面にボンドを塗っていきます。今回は、乾いてもツヤの出ない「マットメディウム」を使用しました。
全面に塗れたら、上からジオラマ用の砂をふりかけ、表土を作っていきます。厚く積もった雪を表現したい場合は、白い粉をふりかけます。
あとはお好みで、草をはやしたり、茂みをつくったりします。土の上からマットメディウムを置くように塗り、ジオラマパウダーをふりかけて草を表現したり、スポンジを置いて茂みをつくったり。石を置いたり、道を作ったりと、心に浮かんでくる景色を形にしていきましょう。
今回は、最後に、木と、Nゲージスケールの人形を置きました。
風景から広がる物語
風景が完成したら、自分が作った世界の物語を書いていきましょう。物語を書く時は、「説明」ではなく、「描写」をすることが大切。「描写」をするには、細かなところまでイメージする力が必要です。目の前のジオラマを見ながら、想像を膨らませましょう。
「出会いの木」(小6 M・Tさん)
「かりでせいちょうしたこと」(K・Sくん 小6)
「しかのいるゆき山」(J・Yくん 小2)
「牛の夏」(K・Yくん 小4)
ばくぜんとしたイメージが、色を持ち、形を持ち、ひとつの情景にまとまっていきます。そして、その小さな情景から空間や時間が広がり、「物語」が生まれます。
目に見えるものだけでなく、目に見えないものにまで思いを馳せる想像力は、子どもたちが、自分の世界を広げていく力となるでしょう。