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『龍の起源』~神様?悪魔?その正体~リテラ探求学習研究レポート

みんなが知っている龍は本当に存在するのか。

そう疑問に思った新小5Wくんは、古今東西、神話や歴史上に登場する龍について調べました。

世界中で伝説を残す龍の魅力を伝える作品です。

この研究をしたのは新小学5年生H・Wくんです。



■プレゼンテーション動画



■リテラの先生からのコメント

姿は見えないけれど、誰もが姿を想像できる龍。人類最古の文明にも登場するという発表を聞いて、それほど古くから人々の心にいたのかとおどろきました。
目に見えないけれど、みんなが大切にしているものを、これからも追い求めていきましょう。


■テキスト資料

皆さんは、龍を知っていますか。
本やゲームで、見たことがあると思います。
そして、今年は、辰年です。
みんなが知っている龍ですが、龍は本当に存在するのでしょうか。
僕は、龍は存在するのか知りたくて、今回調べることにしました。


龍は、人類最古の文明であるメソポタミアにあらわれました。
紀元前三千年代、チグリス・ユーフラテス川に、シュメール人という民族が栄えていました。


しかし、その当時、龍は、悪いものとされていました。
洪水をもたらすクルという怪獣の絵が残されています。


さらに、紀元前1800年、この地を支配していたバビロニアには、王の化身である英雄神のマルドゥクが、龍のティアマトを退治し、その体を引き裂いて、天と地、人間を創造する物語が伝えられています。
メソポタミアでは、チグリス・ユーフラテス川の運ぶ豊かな土で、農民が作物を育てていました。
しかし、たびたび洪水がおこり、農地が破壊されてしまいました。
そのため、洪水を防ぐための工事をすることが、王様の条件でした。
そうして、王様は、自分の強さを証明するために、洪水を起こす悪い龍を倒し、えらいことを示しました。
このように、メソポタミアでは、龍が悪者扱いされていました。


自然の厳しいトルコのアナトリア高原にいたヒッタイト人たちも、龍がおそろしいものと考えていました。
イルルヤンカシュという龍が、嵐の神様と激闘を繰り広げる浮きぼりが残されています。


中世のヨーロッパでは、ゲオルギウスの龍退治伝説が有名です。
ゲオルギウスは、トルコのカッパドキアで、王様の娘を食べようとしていた龍を退治した人です。
龍は、悪魔的存在で、当時キリスト教と敵対していた異教徒を表しているのかもしれません。
龍を倒すゲオルギウスは、ヨーロッパでは、魔除けに使われています。
このように、ヨーロッパの人たちは、龍が悪者だと思っていました。


しかし、アジアの人たちは、感じ方が違います。
中国では、竜は、強く、良いことを振り撒くと考えられています。


中国の皇帝は、龍の子孫だと考えられていました。
そのため、市民は、龍の絵が描かれているものは使えませんでした。
中国の人々は、龍に憧れていたのです。


東洋の各地で、龍の伝説が作られていきました。
ネパールでは、ナーガという、コブラの形をした龍がいるとされています。
ナーガは、水を祭る神様で、カトマンズの守護神とされています。
ナーガとは龍の意味です。


このように、世界には、悪い龍と良い龍がいます。
しかし、どの龍にも、共通点があります。
それは、龍が強いということです。
だから、龍を倒した王様がえらいことをしめすことができました。


龍は、一体、何なのでしょうか。
人類最古の文明に現れ、西洋では悪いもの、東洋では良いものとされていました。
共通点は、龍が強いということでした。
ここから、ぼくは、龍とは、自然の力のことだと思いました。
昔の人は、落雷や津波を見た時、それを龍が起こしたのだと思ったのかもしれません。
自然は、作物を育ててくれますが、災害も起こします。
龍も、良いことをしたり悪いことをしたりしています。
いろいろ調べましたが、龍が存在する証拠はありませんでした。


昔の人は、生き物の骨や化石を見て、それを龍の頭や牙だと思ったようです。
たとえば、象の頭の骨から、龍の頭を想像した絵が残っています。


龍は現実には存在しません。
しかし、へきがや古い本などに、人々が想像した姿が残されています。
今でも、物語やゲームに、強い龍が登場します。
これから、僕の好きな龍を紹介します。
これは、応龍です。
中国には、さまざまな龍が伝えられていますが、最終段階まで成長すると、この応龍になります。
天界と地上を行き来でき、古代中国の王たちにその力を貸して、戦の中で大きな功績を挙げました。
龍の最終進化系というところが、好きです。


龍は空想上の生き物ですが、最古の文明とともに生まれ、世界中で伝説を残してきました。
龍は、西洋と東洋で、イメージが違いますが、僕は、強い龍に、あこがれています。
龍は、存在はしないけれど、昔の人の気持ちになって改めて自然の中にある強い龍の力を感じてみてください。
これで発表を終わります。
聞いてくださって、ありがとうございました。

■研究の振り返り

◇これはどのような作品ですか?
龍の伝説や、自然とのかかわり東洋と西洋のかかわりについて調べた作品です。

◇どうしてこの作品をつくりたかったのですか?
今年は、辰年です。そして僕は龍が好きなので今回調べました。

作品づくりで楽しかったことは何ですか?
東洋と西洋の感じ方違うことに驚きました。

作品づくりで難しかったことは何ですか?
最後のまとめの部分です。すべてのことをまとめるのは、むずしかったです

作品作りを通して学んだことは何ですか?
作品作りをして学んだことは、東洋と西洋の違いです。同じ地球に住んでいるのに感じ方が
違うことがビックリしました。

◇次に活かしたいことや、気をつけたいことはありますか?
昔のことを調べる時に、昔の人の気持ちになって調べたいです。

◇来年、研究したいことはありますか?
アリゲーターとワニの違い

この作品を読んでくれた人に一言
昔の人の気持ちになっていろいろな自然の力を感じてみてください。

この記事を書いた生徒さん

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