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【社会問題】マンションの限界

日本では少子高齢化や人口減少、それに伴う地方の過疎化などもあり、一戸建てだけでなく、マンションの空き家問題が生じています。

なぜ空き家問題が生じるのか。
そもそも、持ち家の方が良い、という考えはいつから広まったのか。
既に始まっている、マンションの限界について、借家と持ち家への考え方の変化などと共に、書いていこうと思います。

マンションの空き家問題とは?

前提として、一戸建てでもマンションでも、建造物には寿命があり、時が経てば修繕や、建て直し、解体が必要になります。

マンションは分譲されており、それぞれの部屋に持ち主がいるため、区分所有という形になります。

この区分所有が厄介です。
仮にマンションの老朽化がかなり進み、建て直しや解体が必要になったとしても、
区分所有者は平等にマンションを所有しています。そのため、基本的に全員の賛成が無ければマンションの建て直しや解体は不可能です。

必要な費用は自分たちで捻出する必要がありますし、土地に買い手がつかなければ、売却益で補填することも出来ないので、賛成出来ない人の気持ちも理解は出来ます。

戦前は借家の方が断然多かった

意外と知られていないのですが、持ち家意識が広まったのは戦後からで、戦前においては借家が中心でした。

1941年における東京の住宅の所有関係別構成比は以下の通りです。

持ち家25.2%
借家73.3%

それが1948年には

持ち家率48.5%
借家46%

まで上昇しました。
そして1963年には、全国で62%まで持ち家率が上がりました。

戦争の被害による住居の不足により、住居の需要が増加、しかし供給コストを借家経営者は負担出来ません。

長期で家賃を回収していく、借家ではなく、持ち家として購入して貰うことで、コストの回収を早く確実に行える。一気に買えない層にはローンも用意する。

さらに持ち家は資産形成として有効だという意識の広まりと土地バブルによって、上がり続ける土地価格と共に、持ち家率も上昇していきました。

そもそも分譲マンションを所有するのは正解だったか?

マンションの老朽化を考慮すると、建て直しや解体にかかる費用を、土地の売却益が下回らない範囲であればまだ良いです。

ただ人口が減っていき、土地の需要そのものが下がっていく事は、本当は予想出来ていたはず。

それでも、所有から利用ヘの舵を切れなかった所から、今の空き家問題が生じているように思います。

最近は、賃貸の割合も増えてきていますが、
皆さんはローンを組んででも、持ち家を所有するのが普通、といった事についてどう思いますか?

以上、マンションの限界についてでした。
ありがとうございました!

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