円背姿勢、すり足歩行にもメリットはある
今回お伝えしたいことは、
・目でみえている「形だけ」にとらわれてはいけない
・何ごともメリットもデメリットが存在する
この2点です
具体例として
「円背姿勢」と「すり足歩行」を選んでみました
臨床現場では、
背中をまっすぐにして足を上げて歩きなさい
という指導をされる人もいるはず
でも、その指導が本当に適切なのでしょうか?
かえって状態を悪くしていこともあるのではないでしょうか?
高齢になれば、
円背とすり足歩行が出現する確率は高くなります
不思議ですね
誰からも教わっていないのに
年をとれば背中が丸くなって
すり足歩行になるって
逆を言えば
人間のDNAプログラムに
あえて組み込まれているからかもしれませんね
①円背姿勢のメリット
エネルギー消費の軽減:円背姿勢は、筋肉の緊張を少なくしてエネルギーの消費を抑えることができる場合があります。特に長時間立っているときや疲れているときに、無意識のうちに体がエネルギー効率の良い姿勢を取ろうとすることがあります。
身体を保護する:特定の痛みや不快感から身体を守るために、無意識に円背姿勢を取ることがあります。例えば、胸部や腹部に不快感がある場合、それを保護するために前屈みになることがあります。
つまり、円背姿勢はエネルギー効率や不快感からの防御反応ともいえますね
②すり足歩行のメリット
転倒リスクの軽減:足を高く上げることが難しい高齢者や、バランスを保つのが難しい人にとって、すり足歩行は転倒のリスクを軽減することがあります。地面に足を近づけて歩くことで、安定性を高め、つまずきやすい障害物に対するリスクを減らすことができます。
筋力やバランス能力の低下に対応:筋力やバランス能力が低下している場合、すり足歩行はより少ない筋力で歩行を維持する方法となることがあります。これにより、独立して移動する能力を保持しやすくなります。
筋肉量・筋出力・深部感覚が低下することで
バランスを保つことが難しくなります
つまり、すり足歩行のおかげで
少ないバランス能力でも歩行が可能となるわけですね
「正常」といわれる形にだけとらわれて
機能を無視した「形だけの指導」をしただけでは
かえって転倒・障害リスクの方が高くなる
たしかに教科書は大切ですが
「表面的な正解」だけを求めても最適解ではありませんね
現象には全て
メリット・デメリットが存在します
真理の探究は生涯終わることはないでしょう
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