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いけばな歳時記

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いけばなに使われる花材は、四季の移ろいを映す「季語」のような、連綿とつながる文化の結び目であり、いけばな作例を使った「歳時記」としてまとめることができます。
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#エノコログサ

いけばな歳時記 枯れエノコログサ

いけばな歳時記 枯れエノコログサ

 エノコログサについての詳細は→エノコログサ参照のこと。晩秋~冬のエノコログサは草紅葉も楽しめますが、水から離して、枯れた穂先と細い茎を接着剤でつけたパーツを組み合わせていくのも魅力的です(1960年代後半勅使河原霞発表の手法)。穂についた種をしっかり落とし、接着剤には樹脂を熱で溶かしつけるグルーガンや短時間硬化のエポキシ樹脂が適しています。
 上作例は、花器に絡ませたアルミニウム線に枯れエノコロ

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いけばな歳時記 エノコログサ

いけばな歳時記 エノコログサ

 エノコログサはユーラシア原産でアワの原種とされるイネ科植物。アワと共に日本列島に伝来。呼び名エノコログサは穂の形をイヌコロ(犬)のしっぽに見立てたもの。別名ネコジャラシは猫をじゃらすことからの命名。イネ科植物は葉が巻きやすく、水揚げは昔から酢や酢酸に漬ける方法が知られますが、アルコールが良く、オアシスプロダクツの水揚げ剤(クイックディップ・フィニッシングタッチ)は有効のようです。葉を取れば水から

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