対人恐怖症を克服した過程〜地元に戻って〜

東京での不毛な生活を送って地元に戻ってきた。

中学時代の小さな栄光、面白いと言われた過去の経験を握りしめて芸人になれると信じて東京に行ったが脆くも崩れさった。

中学時代の部活動もそうだったが1年生の時は良いが2年生になって周りが努力して上手になりどんどん実力が離されていくともういいや、ってなるタイプだった気がする。平たく言うと努力しない人間だった。努力してる風でやった気になって自分は周りと一緒くらい努力してるのに!とか思って悲劇のヒロイン演じてたんだと思う。ま、当時はそんなつもりなかったけど。

とにかく芸人も漏れなく努力をする、現状の自分を見つめ、どう変化できるか?ということには焦点をあてず、ちょっとやってうまくいかないからって逃げてきた。

結局地元に戻っても何かやりたいことなんて見つかるはずもなく、ただ漫然とアルバイトをこなしていた。

こなしていたって言うとうまく仕事をしていたみたいに聞こえるが、ここでも毎日怒られてばかりいた。

そんな中、頭によぎるのは自分は人とうまくやれないので?という漠然とした感覚だった。

中学時代に唯一仲良くしていた親友とも久しぶりに会っても何を話していいか分からず、もじもじする始末。
仕事ではどうコミュニケーションをとれば良いか分からず仕事の基本のホウレンソウが出来ず「何考えてるか分からないよなお前、気持ち悪い」って言われたりした。
自分も何をどうしたらいいか分からなかった。

そうやって過ごしているとどんどんと自己肯定感がなくなり、自分を責めるようになってくる。

心の中のもう1人の自分がささやいてくる。「お前は何をやっても中途半端だし、何1つ人と比べて秀でた所がない。」「仕事も出来なければ、趣味もなければ友達もいない。」「ほらまた仕事でミスして怒られた。また上手く喋れなかった」頭の中でずっとぐるぐるぐるぐる。

この頃から人と関わることが本格的に怖くなっていった。10代半ばの時である。

…つづく

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