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パクリタキセルの副作用がめっちゃキツイ→からの対処方法

私は乳がんの手術後、再発予防として抗がん剤治療を受けている。

2023年11月より「EC療法」として「エピルビシン」と「シクロホスファミド」を4クール、続けて「パクリタキセル」を4クールの全8クールだ。
2週間おきの投与のため、2024年2月現在で、早くも残りあと1クールというところまで来た。

EC療法の副作用は割と軽かった。
それなりにあるにはあったが、思っていたほどではなかったというか。
EC療法の副作用についてまとめたことがあるので、よかったから以下の記事をご参考あれ。


そして年明けよりパクリタキセルを投与しているのだが、こちらの副作用はなかなか、いやはや、なかなかのものである。

症状緩和のためにできるだけのことはやってある。
投与中に着圧ソックスやゴム手袋で圧迫したり、アイスノンで冷やしたり。
それらの対策が効いていないのか、はたまた効いててこれなのか。

ちなみに着圧ソックスは膝までの丈のスリムウォークを履いている。
ゴム手袋は自分のサイズの2サイズ下(本当はMだけど、SS)を2枚重ねで着用している。
さらにアイスノンで手と足を投与中ずっと冷やしている。
どれも血流を悪くして、パクリタキセルが手と足に来るのを少しでも軽減するためだ。


パクリタキセル 1クール目

1クール目の副作用はたいしたことなかった。
投与の3日後から手と足の指に若干の痺れを感じたが、こんなもんかってレベル。
それも6日後には完全に治まってしまった。

全身の関節痛や倦怠感も多少はあったけど、ECと違って吐き気もないし、楽勝じゃんって思った。
この頃は「よっしゃ!余裕で完走できそう!」と能天気に思っていた。


パクリタキセル 2クール目

ところが2クール目。
投与から3日後にそれは始まった。

手の指と足の裏全体の痺れが尋常じゃない。
ビリビリ、ジンジン、ズキズキ……。

正座をして痺れた時のビリビリした感じにプラスして、神経痛のような刺すような痛みと、腱鞘炎のような痛みがあるというか。

しかも太ももから足首にかけて脚全体にズッキーン!ピッキーン!って鋭い痛みが定期的に来る。
二の腕とか脇腹のあたりもズッキンズッキン疼く。

膀胱なのか子宮なのか分からないが、そのあたりもズキズキと痛む。
生理痛に似ているのだが、排尿の時により痛むので膀胱なのか?

あと、足と手の指がシワシワになった。
指の腹は常にふやけているし、指全体にシワが増えて手が急に老けた。

投与から3〜4日目は寝たきり状態で、全身の痛みに悶えていた。
5〜6日目は刺すような痛みこそ治まったものの、相変わらず手の指と足の裏がジンジンして日常生活のちょっとしたことがやりづらい。

足の裏のビリビリとした痺れは7日目くらいにだいぶ良くなったが、家から徒歩5分のスーパーを往復しただけで足裏に限界が来てしまった。

このくらいの痺れなら気にならないな〜というところまで治まったのは、投与から10日目くらい。
あと4日で次の投与かよ!って、さすがに「ヒエェェェ」って思った。


パクリタキセル 3クール目(投与当日)

3クール目の投与の日、看護師さんという看護師さんに「さすがの私も心が折れそうになりましたよ〜」とボヤきまくった。
いつも元気な私が参っていることに驚かれ、詳しく話を聞いてくれた。
そして「もしかしたら冷やしたら症状が緩和するかも」と教えてくれた。

まさに私が疑念を抱いていた部分だった。
抗がん剤の副作用による痺れを緩和する方法をネットで調べると、どのサイトにも「患部を温める」と書いてある。
しかし私の場合、温めるとよけいに痛くなるのだ。
湯船に浸かると足の裏の痺れがジンジンと強くなり、お風呂に入る前よりも入ったあとのほうが症状がつらくなる。

その体験があったので、看護師さんのその言葉に私は食いついた。
「えっ!私、温めると痺れが悪化するんですよ」「ネットには温めろって書いてあるのにおかしいなって思ってて」と。
すると看護師さんは「自分の経験上、パクリタキセルに関しては患者さんによって温める派と冷やす派、完全に二手に分かれる」と教えてくれた。

温めるのは血行を良くする働きがあるが、冷やすのはアイシングと同じで炎症した痛みを緩和する効果があるのだから、そう考えてみたらしっくりくる。
看護師さんは「温めてみたり冷やしてみたりして、自分にとっていいところを探ってみて」とアドバイスしてくれた。

そして主治医に2クール目の副作用がキツかった話をした。
脚全体のズキンズキンという痛みを伝えたら「え!?」と言われたので、そのまま「え!?」と返した。
てっきり「あ〜はいはい、その症状ね」って言われると思っていたのに「そんな症状は初めて聞いた」と言われた。

2クール目でここまで強く痺れが出るのも珍しいそうで、このまま続けたら強い痺れが一生残ってしまうかもしれないと言われた。

ということで、主治医からは残り2クールを「ドセタキセル」に変更することを提案された。
ドセタキセルのほうが痺れが出にくいそうだ。

パクリタキセルとドセタキセルの抗がん剤としての効果は変わらないから、理論上は途中で変更しても問題はない。
ただ、途中で変更することによる効果の違いを確かめた臨床試験があるわけではないので、実際のところは分からない。

もしくはパクリタキセルのまま、2週間おきではなく1週間おきの投与に変える方法も提案された。
1週間おきの場合は1回の投与量が少なくなるので、副作用が多少軽くなるらしい。
ただ、その場合は残り2回だったところが6回になってしまう。
え〜それは嫌だな〜とシンプルに思ってしまった。

そんなことをその場で判断しなきゃいけないなんて。
困った私は「とりあえず今日は予定通り、普通にパクリタキセルをやります」と答えた。
それでやっぱり痺れが強く出るようだったら、最後の1回をどうするかまた考えようと思った。

主治医は痺れに効く「プレガバリン」という薬と、痛み止めの「ロキソプロフェン」を処方してくれた。
プレガバリンはそんなに効かないと思うと言われた。
帰宅後に調べてみたところ、ガイドラインでもこの薬を処方することになっていて、そして効果はあまり期待できないとのことだった。


パクリタキセル 3クール目(投与後)

ということで、予定通り普通に3クール目を実施。
投与から3日後、前回と同様に強い痺れが始まった。
さっそくアイスノンで冷やしてみると、なんと痺れが緩和された!
足の裏がビリビリして歩きにくかったのも、アイスノンで冷やすと痺れが和らいで歩きやすくなる!
単に冷えて感覚が麻痺しているだけかもしれないが、それでも生活の質が改善すればOKだ。

ただ、やはり神経にとっては血行を良くしたほうがいいのだろうなと素人ながら感じている。
なのでお風呂に入る際は湯船に脚全体を浸けて、ある程度温まったら足首から先を湯船から上げて冷ます、ということを繰り返してみた。
湯船に浸かっている間にジンジンと悪化する足の痺れは、湯船から足首を出すたびに和らいだ。

入浴後、しっかりと温まった足の裏をアイスノンで冷やしてみた。
すると、やはり痺れが明らかに改善された!
このやり方だとお風呂で一度温めて血行が良くなるから神経にとっても良さそうだし、冷やすことで痺れを感じなくなるから生活の質が改善する!

おかげさまで投与から5日目の今日、前回とは比較にならないほど副作用が軽く済んでいる。
前回の5日目はほぼほぼ寝込んでいたが、今日は料理や簡単な掃除をしてしまったくらいだ。

脚全体のズキーン!といった痛みも、痛み止めのロキソプロフェンのおかげで軽く済んでいる。
飲まなくても大丈夫なんじゃないかと1回サボってみたら、めっちゃズキズキしてきた。
やはり痛み止めはうまく使ったほうがいい。
投与から10日後くらいまでは1日3回きっちり飲んでいこう。

痺れ用の薬のプレガバリンは、効いているのかどうか不明だ。
アイスノンで緩和されているとはいえ、痺れ自体は普通に出ているし。
だからあまり効いていないのかもしれない。
でも飲んでいなかったら今よりもっと痺れているのかもしれないし、とりあえずこのまま飲み続けてみよう。


パクリタキセル 4クール目?

さて、今から10日後くらいに次のパクリタキセル・デーが来るわけだが、どうなることやら。

今回のこの感じなら、4クール目も予定通りでいけるかなと思う。
ただ、薬とかアイスノンとかで痺れが緩和されていても、それは痺れを軽く「感じてる」だけであって、痺れの症状が「出ていない」わけではない。
痺れが出ている以上、症状が一生残ってしまうリスクは孕んでいる。
なので、もう少し慎重に様子を見てから決めようと思う。

痺れ対策はこんな感じだけど、爪のセルフケアに関してはめちゃくちゃ高い効果を感じているので、次回シェアしたいと思う。
抗がん剤の副作用で指のささくれがひどくなったり、手の指がガサガサしたり、爪が割れたり欠けたり二枚爪になったりといったことに悩んでいる人にぜひご紹介したい。

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