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認知症のおばあちゃん。

3月末日。私が旦那と子供達のお昼ご飯を作っていた時急に実家に住んでいる私の妹からLINEの通知がたくさんきた。

『おばあちゃんが倒れた』
『おばあちゃん意識がない』
『今救急車に乗って運ばれた』

突然のLINEに驚いてしまった。
病院について医師の診断の結果祖母は下血による貧血で倒れてしまったらしい。
腰の痛みによる痛み止めを飲みすぎてしまい胃が荒れてそこから下血に繋がったのでは、と。

幸い意識がなくなってから数分で意識を取り戻した祖母だけど少しの間入院となってしまった。
祖母はかなり高齢。倒れる前日に90歳になったばかり。認知症の方もどんどん進んでいって忘れやすくなっている。
そんな中突然入院となってしまった祖母は毎晩パニックになってしまって看護師さん達に暴言を吐いたり違う部屋に入ったりと暴れて大変なんだと父親から聞いた。

私は祖母が心配になって旦那に子供達を任せて入院している病院へ面会に行った。
そこで会った祖母は今年のお正月に会った時みた祖母とは全く違く見えた。
限られた面会時間で祖母と会話をしても噛み合わない会話、私の事をみて話す目もどこか虚ろ。

私は幼少期に親が離婚して父親に着いて行った為日中は祖母が面倒を見てくれた。
小さい頃からおばあちゃん子だった私は祖母が大好きだった。人よりも過保護でお節介で私からしたら母親代わりの存在。
そんなスーパーおばあちゃんを知ってる私からしたら面会時目の前にいる祖母はあまりにも別人すぎて、泣きそうだった。
とにかく面会時間祖母と会話を終えるまで泣きそうだった。
面会を終え病院を出て帰りのバスを待ってる間我慢していた涙が一気に溢れて泣いてしまった。

それから1週間もしないうちに祖母が退院し実家に帰ってきた。
父親から祖母が退院したら、しばらくの間実家で日中祖母の事を見てもらいたいと言われていたので子供達を連れて実家へ行った。
実家で会った祖母はケロリとしており、面会時に会った祖母とは違く倒れる前の祖母の様だった。

祖母は昔から洗濯ばぁさんと有名で洗濯が上手く祖母が洗ってくれた服はいつも新品のように綺麗だった。ボケていても洗濯の仕方などこだわりは忘れておらず驚いた事に退院してきた翌日から洗濯を干していた。

体調は大丈夫なのかと心配して祖母に聞いたが洗濯は昔からやっているから大丈夫、とやると言うので任せた。

認知症だから何回も同じ様な事を聞いてくるけどそれ以外は特に何も問題なく私も家族もみんな祖母の回復力に驚いた。
認知症の場合環境が変わったら良くないと聞くけど家に戻ってすぐに倒れる前の祖母に戻るとは思っていなかった。

1週間の実家で生活をし、父親から一旦帰っても良いと言われ昨日我が家に帰ってきた。
平日からまた祖母は日中1人で家に留守番してるようだ。妹と父親が仕事から帰ってくるまで。
正直かなり心配だ。また倒れてしまったら、意識なくなってしまったら、電話の仕方も分からない祖母。
ヘルパーさんや老人ホームなどには頼りたくもないと祖母は言うがそうは言ってられなくなっている状況。

実家にいる父親と妹がどんな選択をするのか私は分からない。
私も旦那も祖母のためにできるだけ協力できる範囲で助けていけたらいいなと考えている。

祖母が残りの人生を過ごす間、私は今まで祖母が私にしてくれた沢山の愛情を祖母に恩返しできるだろうか。
私も後悔が残らないよう祖母に沢山感謝を伝えて過ごそうと思う。

おばあちゃんどうか元気で長生きしてほしいな。

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