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『フォードVsフェラーリ』から『グッド・ウィル・ハンティング』

『フォードVsフェラーリ』は、マット・デイモンとクリスチャン・ベールが初共演でダブル主演を務め、1966年のル・マン24時間耐久レースで絶対王者フェラーリに挑んだフォードの男たちを描いたドラマ。

特にクリスチャン・ベールの変人ぶりがハマる。

ル・マンでの勝利を目指すフォード・モーター社から依頼を受けた、元レーサーのカーデザイナー、キャロル・シェルビーは、常勝チームのフェラーリ社に勝つため、フェラーリを超える新しい車の開発と優秀なドライバーの獲得を必要としていた。

シェルビーは、破天荒なイギリス人レーサーのケン・マイルズに目をつけ、一部上層部からの反発を受けながらもマイルズをチームに引き入れる。限られた資金と時間の中、シェルビーとマイルズは力を合わせて数々の困難を乗り越えていくが……。という話。

シェルビーをデイモン、マイルズをベールがそれぞれ演じる。監督は「LOGAN ローガン」「ウォーク・ザ・ライン 君につづく道」のジェームズ・マンゴールド。第92回アカデミー賞で作品賞を含む4部門でノミネートされ、編集賞と音響編集賞の2部門を受賞している。

その『フォードVSフェラーリ』に主演したマット・デイモンが、インタビューで、思い出の車を尋ねられていた。

答えは、グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち』(1997年)の脚本が売れたときに、ベン・アフレックと一緒に買ったグランドチェロキー!

こんなやつ

欲しい車がまったく同じでどちらも同じ色!さすがに同じ車種で同じ色だと友達にバカにされると思って、グリーンのチェロキーをどちらが買うか、コイントスで決めたとのこと。この青春の匂いがただようエピソードを読み、おう見なきゃ、と鑑賞。

『グッド・ウィル・ハンティング』良い映画だった。

自分の殻を破れずに悶々とすること、自分自身の中にある恐れから、他人の意見に耳を傾けられないこと、大切な贈り物のような言葉に気づかないこと、誰しも経験がありそう。

かくいう、私だって然り。

そして、随分経ってからその事に気づいて愕然としたりする。

人生の岐路に立ったときの選択は、大人になっても悩み、そして引きずったりもする。

映画が語りかけてくる。

自分の選んだ事に誇りを持って前に進め、と。

人生に遅すぎる季節はない。

この映画は、自分でかけた呪いから抜け出して旅立った青年に贈るエールだ。

哀切なエリオット・スミスの音楽が今も頭の中でリフレインしてる。


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