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$アルツハイマー征服 (角川文庫) Paperback Bunko


$アルツハイマー征服 (角川文庫)

Paperback Bunko 
by 下山 進 (著)

$解説
文庫版書き下ろし新章「レカネマブ開発秘話」400字×80枚を加筆!

アデュカヌマブの崩壊から、レカネマブ執念の承認まで。両者の死命を分けたのは2012年から始まったフェーズ2の設計にあった──。当事者たちの証言によって壮大な物語が完結。
物語は青森のりんご農家から始まる。陽子が、りんごの実ではなく、葉をもいで帰ってきたとき、一族のものたちはささやきあった。
「まきがきた」
遺伝性アルツハイマー病の突然変異解明からわかっていく病気のメカニズム。
遺伝子の特定からトランスジェニック・マウスの開発。ワクチン療法から抗体薬へ――。
患者、医者、研究者、幾多のドラマで綴る、治療法解明までの人類の長い道。
解説・青木薫



<文庫書き下ろし新章 目次>

新章その1 オーロラの街で
青森の一族同様、その北極圏の街で、代々アルツハイマー病に苦しむ一族がいた。その地を訪ねたスウェーデンの遺伝学者が全ての始まりとなる。

新章その2 アデュカヌマブ崩れ
アデュカヌマブはFDAで「迅速承認」というトラックをつかって承認される。が、承認直後から批判が噴出、議会調査も始まり、壮大な崩壊劇が始まる。

新章その3 運命のフェーズ2
2012年から始まったアデュカヌマブとレカネマブのフェーズ2の治験には実は大きな違いがあった。その年、エーザイにインド出身の統計学者が入社をしていた。

新章その4 ショーダウン
ついに「アルツハイマー病研究運命の日」が来る。「レカネマブ」フェーズ3治験結果。内藤晴夫はその日、携帯電話を枕元に置き眠りについた。米国からの報せはいかに?

新章その5 みたび青森で
連綿と続く遺伝性アルツハイマー病の苦しみ。レカネマブは希望の光となるか?

他 プロローグ「まきがくる」からエピローグ「今は希望がある」まで

$読者レビューから引用・編集
話題のエーザイの新薬レカネマブは、世界中の研究者、患者様の願いだけでなく、治験で成功に至らなかった競合製薬メーカーの願いまでも込められている。
それはレカネマブだけでなく、全ての新薬が多かれ少なかれそういうものと気付かせてくれるほど、ある意味普遍的で美しい感動のストーリー。
 当初から原因遺伝子の特定のために研究に協力した家族性アルツハイマー家系の患者様が、厳密に参加者の選定を行う治験には入れず、結果的に待たされてしまうのは悲劇的でやるせない。
 「アルツハイマー征服」に向けた1つのマイルストーンに辿り着いた世界中の研究者達は、今後も力強く歩み、希望をもたらしてくれる。

Product description

About the Author

●下山 進:ノンフィクション作家、、上智大学文学部新聞学科非常勤講師。アルツハイマー病の研究の歴史について2000年代から興味を持つ。日・米・欧の主要人物に取材し、研究者、医者、製薬会社そして患者とその家族のドラマを積み上げる形で、本書をものした。著書に『アメリカ・ジャーナリズム』『勝負の分かれ目』『2050年のメディア』『2050年のジャーナリスト』がある。1993年コロンビア大学ジャーナリズム・スクール国際報道上級課程修了。元慶應義塾大学総合政策学部特別招聘教授。

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下山 進

『アルツハイマー征服』(KADOKAWA、2021年)で、「レカネマブ(BAN2401)」の開発にいたる30年の研究史をまとめ、大きな話題となっている。他の著書に『アメリカ・ジャーリズム』(1995年、丸善)、『勝負の分かれ目』(KADOKAWA 、2002年)、『2050年のメディア』(文藝春秋、2019年)、『2050年のジャーナリスト』(毎日新聞出版、2021年)。文藝春秋で長くノンフィクションの編集者をつとめた。2020年3月より2ページのコラムを「サンデー毎日」→「週刊朝日」→「AERA」で連載中。上智大学新聞学科非常勤講師。元慶應義塾大学総合政策学部特別招聘教授。





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