循環

ラクダの描き方ばかり
練習しているので
わたしの動物園はいつも
鳴かないラクダで
いっぱいになってしまう
園内を一周する小さな乗り物に
お父さんがぽつり
乗っているのが見える
好きな形の帽子を被って
誰を拒むことなく
誰にも拒まれることなく
循環し続けている
わたしは知ってる
わたしのへその緒が切られたときも
お父さんは
同じようにしていたことを
そのときからわたしの
循環が始まったことも

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