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働いてまーす♬
10月末から新しい職場で働いている。
現在執筆している「36歳で渡米した女 パート2」は、今から10年くらい前の話だ。
*このシリーズは修正等の事情があり、しばらくの間、閲覧できません。
この時働いていたグロッスリー・ストアは、2022年3月末で退職した。
仕事が嫌になったわけではない。
12年も働けば、肉体は変化する。
筋肉がつく速度より、筋肉が落ちる速度の方がはやくなった。
12本の醤油が入った箱を担ぎ、脚立に登っている時に、
「それほど遠くない将来、私は脚立から落ちるな・・・」
と感じた。
そして、退職という単語が頭をかすめた瞬間、辞めようと決めていた。
「辞めてもええ?」
「ええよー」
ダンナの快諾も得た。
もちろん、理由は他にも色々ある。
色々ある中のひとつが、
「執筆活動だけをしてみたい!」
だった。
贅沢だけれど、どうしても試してみたかった。
子供もいないし、まぁどうにかなるだろう。
と思ったけれど、1年半も仕事をしなければ、普通に貧乏になる。
「お金がなくなるよー」
「まだ大丈夫」
「仕事探したほうがええ?」
「次は俺の番やから、探さなくてもいい」
「わかったー」
一か月後
「ホンマにお金がなくなるでー」
「大丈夫」
「・・・ふーん」
一か月後
「家賃が払えなくなるでー」
「大丈夫」
何が大丈夫なのかはわからないが、平和に生きてきた私と、平和と無縁で生きてきたダンナの「大丈夫」のラインは違って当然だ。
先の安定、安全よりも、ギリギリまで好きなことをしたい二人が一緒に暮らすと、最後は「大丈夫じゃない」を早く感じた側の負けだ。
負けた私は近場で募集しているホテルやデパートに、手当たり次第、履歴書をバラまいた。
近所で探す理由は、現在私に車がないことと、時間をセーヴして書きたかったからだ。
すぐに見つかると思ったけれど、意外に見つからない。
10月半ば、近所のデパートで”ジョブ・フェア”があった。
年末のかき入れ時に、臨時で人を雇いたいらしい。
”季節労働者”だ。
このデパートは超高級ではないけれど、そこそこ高級だ。
店内も美しくて気持ちがいいので、何度もオンラインで応募したけれど、一度も面接にたどり着いたことがない。
けれども”ジョブ・フェア”へ行けば、いきなり面接してもらえる。
これは行くしかない!
当日、「仕事が欲しい!!!」をアピールするために、少し早めに行ったら、担当者もいなかった。
担当者が来たときには、他の応募者も来ていたので、それほどアピールできたとは思えない。
気を取り直して、渡された紙に名前や住所などの情報を記載し、興味のある部署をチェックする。
「婦人服」「紳士服」「靴」「アクセサリー」など、色々な部署がある。
仕事が欲しいだけで、特定の部署に熱意を持っているわけではない。
「ロジスティック」という部署を除いて、全部チェックした。
チェックしなかった理由は、「ロジスティック」で何をさせられるかわからなかったからだ。
用紙を提出すると、婦人服売り場の女性マネージャーが私を呼びに来た。
個室に入り、面接が始まった。
「もしお客様が2枚のセーターで、どちらを買うか迷っていたら、あなたはどうする?」
「もしお客様が洗濯の色落ちの心配をしていたら、あなたは何を言ってあげる?」
「もしお客様が・・・」
ものすごい数の質問をされた。
結果だけ言うと、見事に落ちた。
「ユミコ、私たちのゴールは、物を売ることなのよ」
「すみません、私にはお客様をプッシュすることはできません」
「・・・それじゃダメなのよ・・・」
「そうですよね~」
どう考えても、高い商品を”買わす”ことは、私にはできそうにない。
デパートはムリだな・・・と考えていると、女性マネージャーが素敵な提案をしてくれた。
「私の職場では採用できないけれど、あなたは良い従業員だと思うわ。
ロジスティックに興味はない?」
「ロジスティックって何をするんですか?難しくないですか?」
「簡単よ~。オンラインでオーダーされた品物を見つけて、マシンでスキャンするだけよ」
「やります!やります!」
「じゃ、今からロジスティックのマネージャーに連絡して、面接してもらうわね!」
という流れで、私は「ロジスティック」に採用された。
「ロジスティック」には2つの仕事がある。
ひたすら店内を歩き周り、オーダーされた品物を見つける仕事と、その品物を箱詰め、袋詰めにして送る仕事だ。
「ユミコはどっちがいい?」
と聞かれたので、歩き周る方を選んだ。
箱詰めを延々とする単純作業は嫌いじゃないし、どちらかと言えば得意だ。
けれども、同じ場所に8時間、ずーっと居続ける自信がない。
それに、どうせなら綺麗な服、綺麗な服を着た人を見ながら仕事をしたい。
こうして10月末から、毎日デパートの中を歩き周っている。
女性マネージャーが言ったとおり、仕事そのものは難しくなかった。
けれども、商品がビックリするほど見つけられない。
ディスプレイされている物もあれば、後ろの倉庫で保管されている商品もある。
セールスの棚にある場合もある。
客が違う棚に動かしている場合もある。
仕事を始めた頃は、1時間に1品しか見つからないこともあった。
ここ1週間くらいで、ようやく、どこへ行けばあるのか、どうすれば早く見つけられるかがわかってきた。
季節労働者で採用されたけれど、働きが良ければ、繁忙期が終わっても働き続けられるらしい。
再び就職活動をするのも面倒くさいし、家から近いし、色々な人が働いていて、なかなかおもしろいので、季節労働者から、レギュラーに移行できるよう、そこそこ頑張って働いている。
唯一の問題は、家に帰って食事をしたら、どうしようもない睡魔に襲われることだ。
時間をセーヴするために、近所で仕事を見つけたものの、パソコンを開いた数秒後には気絶している。
魔法がかかったみたいに眠たくなり、なーんにもできない。
楽しそうだったので歩き周る仕事を選んだ、その結果である。
自業自得、そのうち慣れるだろう。
仕事に慣れて書けるようになるのか、繁忙期が過ぎたら解雇されて書けるようになるのか・・・。
できれば前者がいいなぁ・・・。
🙇🙇♀️🙇♂️🙇🙇♀️🙇♂️🙇🙇♀️🙇♂️🙇🙇♀️🙇♂️🙇🙇♀️🙇♂️🙇🙇♀️🙇♂️🙇🙇♀️🙇♂️🙇🙇♀️🙇♂️
いつも読んでくださってありがとうございます。
ちびちびですが、近況報告ができるようにがんばりますので、何卒よろしくお願申し上げまーす!
♬ちなみに、勝者のダンナはオリジナルソングをリリースしました♬
「明日リリースする」
「来週リリースする」
という言葉を聞く度びに、友人に、
「明日リリースするねんてー!」
「来週リリースするねんてー!」
と大喜びで報告した。
明日も来週も予定通り訪れないけれど、
「明日リリースする」
「来週リリースする」
と聞けば、相変わらず、
「明日リリースするねんてー!」
「来週リリースするねんてー!」
と大喜びで報告する。
この会話に5年以上付き合ってくれた友人たちに心から感謝します😘
最後まで読んでくださってありがとうございます!頂いたサポートは、社会に還元する形で使わせていただきたいと思いまーす!