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展覧会の感想まとめ

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実際に訪問した展覧会の感想をまとめました。ジャンル問わず。
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#美術館

【福田平八郎】琳派と抽象の狭間で踊る【山種美術館】

秋雨煙る9月29日、東京 恵比寿の山種美術館で企画展「福田平八郎×琳派」がスタートしました。…

Nyori
8日前
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【神護寺展】空海を生み、文覚が繋いだ。【東京国立博物館】

東京国立博物館2024夏の企画展こと「神護寺」展に会期末ぎりぎりで滑り込んで来ました。 いつ…

Nyori
2週間前
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中世ヨーロッパの写本文化に触れる【国立西洋美術館】

プリンターが登場する以前はすべて手書きだったという書物なるもの。作者が手で書いた本を他の…

Nyori
1か月前
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【アーティゾン美術館】コレクション展が凄い通り越してやばい!

先日、20世紀を代表する彫刻家ブランクーシの展覧会(@京橋のアーティゾン美術館)に行ってき…

Nyori
3か月前
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【ブランクーシ展】ポスト・ロダンへの飛翔【アーティゾン美術館】

彫刻家オーギュスト・ロダンの名を聞いたことはなくとも、『考える人』や『地獄門』の作者だと…

Nyori
3か月前
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【宇野亞喜良展】90歳現役イラストレーターの軌跡【東京オペラシティアートギャラリー…

もう終了してしまいましたが、デザイナー・イラストレーター宇野亞喜良氏の大規模展覧会に行っ…

Nyori
3か月前
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月岡芳年 百の月をめぐる物語【太田記念美術館】

月には不思議な魔力がある。 基本的に人類は太陽の子だ。朝日とともに起き、日没とともに眠る。太陽の巡りを一年とし、光を擬人化して神を見出す。 ……ところが、月光愛好者の派閥というのも太古の昔から脈々と途切れず存続しているんですよね。 20世紀の日本だと小説家・稲垣足穂が月光愛好者の頂点になるのでしょうか。彼は何度もエッセイにつづっています。太陽光ではなく、夜のネオンに彩られた菫色の六月の空の下、ダイヤよりガラスを、自然物よりメカニクスを、宇宙的郷愁をかきたてる月の光を。 足

デ・キリコ展、行きつ戻りつの絵画世界【東京都美術館】

不思議と懐かしく、郷愁をかき立てられる絵に出会ったことはありますか? 幼い頃住んでいた町…

Nyori
4か月前
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法然上人と浄土宗の宝物大集合【国立博物館】

現代を生きる我々にとって、仏教とは人々を救う仏様に導かれて極楽往生出来るように願う宗教で…

Nyori
4か月前
9

【大吉原展】現代人には不可解なサロンと苦界の間を探る。

上野・東京藝大校舎内の美術館にて開催中の吉原遊郭を主題とした初の大規模展覧会『大吉原展』…

Nyori
5か月前
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【河鍋暁斎×松浦武四郎】自由過ぎる趣味人たちのコレクション【静嘉堂@丸の内】

二子玉川から東京丸の内に移転した静嘉堂美術館。 現在、河鍋暁斎の展覧会を開催中と聞きつけ…

Nyori
5か月前
6

名画、そもそも絵画とは何か? マティス展で考えた【国立新美術館】

アンリ・マティスの絵、良いですよね。 大胆にデフォルメした形状、生き生きした色彩。見てい…

Nyori
5か月前
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繊細高密度の花鳥風月【池上秀畝展感想】

池上秀畝展@練馬区立美術館に行って来ました。展覧会は2024年4月21日まで。終了間際ギリギリで…

Nyori
5か月前
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【北欧の神秘】ムンクの叫びだけじゃない、北欧絵画の世界【SOMPO美術館】

北欧と言えば ノルウェー、スウェーデン、フィンランド。 フィヨルド、オーロラ、白熊にヴァイキング。 北欧神話にカレワラ、イプセンの戯曲『人形の家』、シベリウスの交響詩『フィンランディア』。 おなじみ『ムーミン』やIKEA。 気付けば日本にしっかり根付いている北欧文化。ですが絵画に限っては意外と目にする機会がありません。 いや、ひとつあるんですよ。とてつもなく知名度の高いノルウェーの油絵。世界的に知られてるのが。 ムンクの『叫び』 叫んでますね。ウネウネです。 忘れよう