[短編] ノート

「理論を頭の中で組み立てる。数式は何に変換されて脳に収まるのか。確か信号だったか。脳にはニューロンとやらがあって、それが信号をやりとりし、思考とか行動を起こすための命令がされるのだとか。では、私が教科書を開き、物事を理解できないのは、信号がやり取りされていないから?きっと指で摘もうとすれば割れるほどの、小さい結晶を作るができたなら、と思う。」

久々に帰った実家で、学生の時に使っていたノートをふと手に取り、開いた。そこに挟まっていた、時を吸って黄ばんだ紙に書いてあった文をここに記す。

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