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いつもしあわせ物語 35.世の中いろんな人がいる

あー君といー君は大学が違うので、対面授業が増えた今年は以前ほど頻繁には会わなくなりましたが(というか、以前は会い過ぎでしょ?)今でも時どき会っています。

学校の帰りに「たまには会うか?」となり、お互いの利用しやすい大きな駅で待ち合わせをしました。

待ち合わせ場所に向かうと、地べたに両足を伸ばして座り込んでいる人が見えた・・・けれど、いー君はそれがあー君だとは思わなかったそう・・・いや一瞬思ったけど違うと思った(思いたかった)のです。

「まさかあんなところに座ってないだろう。え?あー君?」

「なんでそんなところに座ってんだよ~邪魔にはなってないけどさぁ、どこでも座るのやめて。」
「うんー」
「人の邪魔にはなるなよ~」
「ここ座ってたらゴミ投げつけられたよ」
「えっ!!!」

公の場で、家にいるみたいに座り込んでいたあー君(あー君は過去にもエスカレーターに座り込んだり、駅のホームで座り込んだりしていた)にもびっくりだけど、人に向かってゴミ投げつけてくる人にもびっくりだよ。

で、もっとびっくりなのは、その現実に対してあー君はこれっぽっちも怒ったり、ビビったり、嫌がったりしていないこと。

ただただ、淡々と出来事をいー君に話して聞かせているだけなのです。
そこに感情が含まれたりはしないのです。

話を聞かされた、いー君や私の方が「嫌な人いるねぇ」って反応してしまったわ。
「座らないで」とか注意するでなく、人に向かってゴミを投げつけるってどんな神経してんだか。
座っているより余程「悪」ではと思ってしまった。


こうしたらこう思う、とか、こう感じるとか。
正しいことやそうでないこととか。
その基準は自分だけの物差しなんだなって、あー君をみているとすごく納得します。

こんなことして!とイチイチ腹を立てていてはダメなのかな~。


ねえ、いー君。
あー君に、くれぐれも公の場ではむやみやたらに座っちゃだめ、邪魔にはならないように!って言っといてね。
そのうち誰かに殴られそうだもの・・・心配だよ。


世の中本当にいろんな人がいるものだけど、とらえ方は人それぞれ。
過剰に反応し過ぎるのもよろしくないな、と勉強しました。

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