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【Jリーグ第31節】鹿島 0-1 FC東京

■2022年10月1日(土) 15:00キックオフ
■県立カシマサッカースタジアム

秋晴れの土曜日。10月1日は東京ドロンパと僕の誕生日だ。今まで一度も行ったことのなかった鹿島サッカースタジアムに行ってみることにしてクルマを走らせた。交通の便の悪さがイヤで今まで敬遠していたのだが、鹿島サポにいい民間駐車場を教えてもらって無事にたどり着くことができた。

シーズン終盤、チームづくり途上の年とはいえできる限りの勝ち点は積み上げて上位を狙いたい。まずは1試合あたりの勝ち点が1.50となる勝ち点51を目指したいところで、そのために必要な勝ち点は残り5試合で11。アウェイとはいえ勝ち点を持ち帰りたい試合だ。

この試合では森重が警告累積で出場停止。そのため木村が初めての先発となった。インサイド・ハーフは塚川と松木の組み合わせ。代表から戻ったばかりの長友はベンチ・スタートとなった。

フォーメーション

スウォビィク
中村 木本 木村 バングーナガンデ
塚川 東 松木
渡邊 オリヴェイラ レアンドロ

前半

試合は序盤から東京がボールを握り、パスをつないでしかける流れに。鹿島は奪ったボールを前線に当てて組み立てようとするが、パスがずれることが多く、それを拾った東京が中盤のスペースを生かして押し上げるシーンが多い。

12分、右サイドでの組み立てが敵に引っかけられて中央にボールがこぼれるが、これをレアンドロが拾いエリア外正面からシュートを放つ。これが東京のファースト・シュートとなるが左に枠を外れる。

28分、木本のフィードを松木が敵DFラインの裏で受け、胸トラップから反転してシュートを放つがこれも枠外に。打ち急いでミートしきれなかったか。

31分には右サイドで渡邊からボールを受けたレアンドロが中央に持ちこみ、オリヴェイラとのワンツーからシュート・コースを作って正面からシュートを放ったが敵GK正面に。

その後も東京が果敢なプレスでボールを奪い、丁寧につなぎながら敵ゴールを脅かすが得点に至らない。一方鹿島もチャンスを作るものの東京の守備が集中しており散発にとどまる。意図を持った攻撃で形は作ったものの決めきれないままスコアレスで前半を終えた。

東京の方がいい形でボールを持てており、優位に試合を進めているように見えたが、その流れからゴールを決められなかったのが後半どう影響するか。鹿島のポジショニングが悪く、全体に間延びして中盤にスペースが空くのを生かしたかったが後半は鹿島も修正してくるはず。

後半

後半に入ると鹿島がコンパクトに中盤を圧縮してきたため前半のようにボールを運ぶのが難しくなる。53分、エリア左で得たFKをレアンドロが直接狙うがバーの上に。さらに56分、バングーナガンデからのフィードを渡邊がエリア内で受けるがむずかしい体勢となり敵DFの寄せもあって打ちきれない。

59分にはレアンドロが左から切れこみ、オリヴェイラとのワンツーから中央に回りこんでミドル・シュートを放ったが惜しくも敵のGKにセーブされる。強烈なシュートが枠に飛んだがGKをほめるべきシーン。鹿島の攻撃が前半より精度を増し、締まった試合になっている。

65分、松木とオリヴェイラに代えて安部とアダイウトンを投入。アダイウトンは左ウィングに入りレアンドロがゼロ・トップ気味に中央へ。安部は右のインサイド・ハーフに入り塚川が左へ。

67分、渡邊からのパスを左サイドで受けたアダイウトンが切れこんでエリアに入ったところから右足で巻いたシュートを放つがわずかにファーに外れる。

73分、レアンドロに代えてフェリッピを投入。そのままトップへ。75分、渡邊からのスルー・パスを受けて裏に抜けたフェリッピがダイレクトでシュートを放つが角度がなくGKにコースを消される。フェリッピは81分にもアダイウトンからのパスを受けワントラップから素早くシュートを放ったがGKにキャッチされる。

84分、左サイドからバングーナガンデが放りこんだクロスは敵DFにクリアされるが、ファーにこぼれたボールをエリア外で安部が拾い、ワントラップからシュートを放つとこれがゴールに突き刺さり東京が終盤に1-0と先制する。

87分、塚川と渡邊に変えて長友と紺野を投入。最終ラインを木本を中心に右に中村、左に木村という3バックに変更し、右ウィングバックの長友、左のバングーナガンデを加えて実質的に5バックになる。最後は鹿島の反撃に遭ったが落ち着いて守り、4分のアディショナル・タイムもなんとかしのいで1-0で逃げきった。

戦評

前半主導権を握ったものの得点を奪えず、後半修正してきた鹿島と拮抗した競り合いになり勝ちを手放した試合に見えたが、最後に安部のファイン・ゴールで勝ちきった。勝ち点1で満足すべきかとも一瞬思ったが、チームはあきらめていなかった。こういう勝ち方ができたのは重要だ。

数字を見るとシュート数15-17、CK7-6、ポゼッション51-49と拮抗した結果だったが、やりたいことをしっかりやりきったのは東京の方だったように見えた。

プレスをかけられてもけって逃げず、はがしてはつなぐことを繰り返す結果、最後の1枚を抜くとそのあとは大きなスペースが開けているという意図のある攻撃が何度も見られ、その精度が上がったうえ、それでいけるという確信、自信も以前よりしっかりしてきた感がある。

まだまだ課題は山積しており今季の戦績もそれだけ見れば満足できるものではないが、シーズンをかけて取り組んできた戦い方の変革は確実に進化していて、来季に向けた足がかりは着実に構築しつつあると感じている。

前節に続き今季の修了試験として大事なアウェイ・ゲームだったが、この試合でも自分たちのフットボールを果敢に表現したうえで結果も出した。次はこうしたいい流れをどうコントロールし持続して行くかが問われることになる。

東京はこれで2連勝、30試合を消化して13勝10敗7分で勝ち点を46に伸ばし、1試合あたりの勝ち点が1.53と1.50を超えてきた。順位は暫定ながら6位に上がり、4位のC大阪との勝ち点差は3。まずは勝ち点51を目標にし、それにどれだけ上積みできるかというところまできている。

残り4試合のうちホーム・ゲームが3試合あるのはアドバンテージ。最終節の川崎戦、味スタを満員にして勝ちたい。

評点

[評点はドイツ式(最高1~最低5)]:
スウォビィク(3) 手堅い守備で無失点。落ち着いていた。
中村(3.5) 読みのいい守備で敵のボールを何度も奪取。
木本(3) いいフィードを連発。最終ラインを統率した。
木村(3.5) チャンスにしっかりアピールできた。
バングーナガンデ(3.5) 強みを生かして結果に貢献した。
塚川(3) 攻守にキーマンとなってチームを動かした。
東(3.5) 中盤の底でリスクをコントロールした。
松木(3.5) 前半のあれはせめて枠に行きたかった。
渡邊(3.5) いい形でボール受けられたヤツ惜しかった。
オリヴェイラ(3.5) ゴールはなかったがよくなりつつある。
レアンドロ(3) ミドルが効いていた。惜しかった。
===
アダイウトン(3.5) 入らなくても十分脅威になっている。
安部(3) フカしがちなシュートをよく決めた。年イチか。
フェリッピ(3.5) 今日は可能性を感じさせた。順応中。
長友(-) 時間短し。貫禄を見せた。
紺野(-) 時間短し。

カシマスタジアムは見やすくてよかったが上層スタンドに上がる階段が怖すぎた。あとスタグルは魅力的だったが列長すぎて並ぶ気失せた。

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