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成長を促すフィードバック ~強みの活用~

他者の成長を促すためにフィードバックって大事ですよね。

しかし、フィードバックの1/3以上がパフォーマンス低下に繋がっていたという研究もあるくらい難しいものです。

効果的なフィードバックってどうやれば良いのでしょうか?

不足など問題や改善点に焦点を当てる?それとも強みや良いところを伸ばすように伝える?

先にお伝えすると、強みに基づいたフィードバックの方が相手の成長を促す結果に結び付きやすいことが示されています。

今回は2つのフィードバックの違いや強みに目を向けることの良さをお伝えします。


まず、なぜ問題に焦点を当てたフィードバックを避けた方が良いのかについてです。

この方法では間違った行動や未達成の目標、知識・スキルの不足などを伝えて弱み克服への意欲に火を付けることを想定しています。

しかしこのようなネガティブなフィードバックでは多くの場合パフォーマンスが向上しないことが半世紀以上前から多くの研究によって明らかになっています。さらには個人だけでなくチームや組織に有害になりうることが示されています。

その有害さとは…取り組んでいることへの満足度低下、防衛的な反応が喚起される、モチベーションが失われるなど。

また、ネガティブなフィードバックは受け手からすると”不正確で受け入れがたいもの”と認識される傾向があります。


一方、強みに基づくフィードバックは何が良いのでしょうか?フィードバックの流れを見ていきながらその効果をお伝えします。

まず、強みを活用したフィードバックをするためには強みを特定することが必要です。そもそも相手を知ろうとしないと始まらないということですね。

そして、実際のフィードバックではどうやってその強みが望ましい行動や良い結果に結び付いたのかを伝えます。

この時のポイントは”具体的”に伝えること。根拠が必要です。

普段から相手を見てフィードバックのピースを集めていくことが大切となります(この姿勢を持つだけでも良い効果が生まれると思いませんか?)。

次にその良い行動や結果を強みを使ってどうやって維持・向上させるのかを尋ねることが効果的です。

なぜうまくいったのかを客観的事実に基づいて説明したうえで、どうやって良い循環を作るのかを共に考えていくということですね。

強みに基づいたフィードバックは受け手のウェルビーイングを強化するだけでなく、生産性を上げたい気持ちを掻き立て、望ましい行動を促進します。

また、ネガティブなフィードバックとは異なり受け手は”公平性”を感じるとも言われています。

自分のことを知ってもらったうえで、自分の良さがどう機能していたのかを他者から伝えてもらうって嬉しいですよね。


ここまでポジティブなフィードバックの良さをお伝えしましたが「でもやっぱり問題や改善点を伝えないといけないのでは?」と感じる方もいるともいますが…

ポジティブなフィードバックを通して、人は強みを活用して問題を補おうとします。


フィードバックの流れで強みを使い”どうやって”維持・向上させるのかを尋ねることを挙げましたが、これがまさにそのきっかけになります。

前向きなフィードバックを受けるということはポジティブ感情が得られるので、以前お伝えした閃きにも繋がりやすくなります


また、こう考えてみてはいかがでしょうか?


問題は能力の不足ではなく、”未開発の強みがある”ということ。


強みを”どのように”活用して今よりも一歩先に進むのかを考えていくことで自然と弱みもカバーされていきます。

また、他者と補い合うことも大切です。

この場合フィードバックする側は「他者と協同するために”どうやって”強みを活かすのか?」質問してみると良いですね。



以上のように強みに基づいてフィードバックをすることで”前に進んでいる感じ”を得られるのも大きなポイントです。


最後にフィードバックのポイントを確認して終わりにします。

①強みを特定すること

②正しい根拠に基づいて強みがどう活かされていたのかを説明すること

③良い行動や結果を維持・向上するためにどうやって強みを活用するか尋ねること


強みに目を向けたポジティブなフィードバックで相手のハートに火を付けましょう!

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