針仕事のお話
年末年始とお盆中に避けるように言われることの1つに針仕事があります。
しかし現実問題、針仕事を主なる仕事にしている者からすれば、普段はお客様の物を扱っていますが盆暮れ正月ぐらいでないと自分の物を縫う時間がなかったりします。
その為、和裁の学校へ行っていたとき、先生に聞いてみたことがありました。
普段、お客様の物を縫っているといつ自分の物を縫えばよいのでしょうか?
先生の答えは
女性はそういう決まり事でも作らないと、お休みが取れないからなのよ。
だからお休みの時に自分の物を縫うのよ。
だけど何かあったらいけないから、お客様の物は絶対にさわっちゃ駄目よ。
このように言われました。
そしてどうしてもの時は自分では縫わずに縫っていただくしかないわね。とも言われました。(喪服は自分で縫ってはいけないと言われています)
別の先生は、普段はお勝手の事(炊事仕事)がおろそかになっているから罪滅ぼしもかねてせっせとお料理をすれば良いのよ。とも言われました。
この時は苦笑するしかなかったのですが、今の私は少し納得しています。
今年は28日から三が日まで針仕事をお休みしようと決めました。
一人暮らしになり自分の着る物をまた縫うようになり、いろいろ思い出しています。
今はお客様の物をお裁縫することは非常に稀なので、ある程度の時間に余裕はあります。
でも根っから針仕事が好きなので、時間があれば何かを作りたくなります。
そこで気づいたのは、常日頃針仕事を中心にした生活をしていますが、盆暮れ正月くらいは他のことを優先しようという事です。
そして仕事としての針仕事はお休みにします。
と言っても自分の物で、作ろうと思いつつ後回しになっている事をやろうとしている自分が居ます。
学生時代から常に針仕事か台所仕事をしていたので、いざお休みとかいうと暇を持て余してしまうと同時にその時間がもったいなく感じてしまいます。
女性を台所仕事から解放するためのお節料理とも聞きますが、昔のように火をおこしたり水くみが大変な時代ではないので、ほどほどにと思っています。
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