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キクラゲとの出会い


私の中のキクラゲという存在

10年程前、私は中華ちまきをよく作っていたことがありました。そのレシピの材料の一つにキクラゲがありました。キクラゲをスーパーで探しても外国産のものばかりで、たまに見つける国産キクラゲはとてつもなく高かった覚えがあります。ですので当時、中華ちまきを作るときには、キクラゲは無し。無くても困らない。けれど、あると歯ごたえもあって、味変ならぬ食感変があり、最後まで美味しく食べられるようになる食材。それに、お料理に黒が入ると引き締まって見える。困らないけどあると嬉しい、そんな存在感でした。

そして。広島には我馬という行列のできる豚骨ラーメンのお店があります。我馬のラーメンには丸のままのキクラゲがトッピングされています。この黒い塊。これは子どもは食べません。(注:ウチの子ども達の幼少期)子どもが頼んだラーメンの、キクラゲをもらって食べるお母さん。きっと私だけではないと思います。こってりした豚骨スープと一緒にいただくコリコリ食感の絶妙な美味しさ。お母さんはキクラゲが大好きになりました。

でも、高いしね。わざわざ買うものでもないかな。そう思っていました。

「りんりん木耳」との出会い

時は飛んで2年程前。Instagramで広島の江田島で生産されているりんりん木耳というキクラゲがあることを知りました。広島でもキクラゲ作ってるんだ、食べてみたいなと思っていました。とある地域のイベントにお店を出させていただくことになり、何か販売もしようということでりんりん木耳を生産している株式会社凛さんに問い合わせて商品を仕入れさせて頂きました。これが私とりんりん木耳との出会いです。

株式会社凛の社長の想い

株式会社凛は、福祉サービス事業を営む会社です。農家さんではありません。ですから、農家として何を作るかを考えてキクラゲにたどり着いたわけではないのです。コロナウィルス、法改正など様々な外的要因から、外注の仕事だけではなく、自事業所で農業ができないだろうかと考えた末に、もの自体が軽く、どんな身体能力であってもできる仕事がある、みんなでできるキクラゲの栽培をしようということになったそうです。

職員さん「今日、何をしようか?」
利用者さん「ハウスに行く」(注:ハウス=りんりん木耳栽培の仕事)
と言って楽しみにしている利用者さんもいるんですよと話してくださる穏やかな笑顔の社長。

「りんりん木耳」を通して、障がいのある人もない人もみんなが仲良くなってくれたらいいなぁという社長の想いに、私は共感し応援し続けています。


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