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リタイヤ後の夫婦のありかた

その昔出会って恋をして結婚してずっと二人でいれば未来も当然しあわせに生きていけると思ったものだ。
世間の荒波にもこの人がいれば大丈夫なんて。

やがて子供が生まれて未熟ながら親になっていった。
世間の荒波に負けないように人並に育てることが一番の目標になって、恋したはずの相方はそのための戦友となった。
無我夢中の22年。自立し家を巣立っていった息子達。
育て方があっていたのか間違っていたのかはいまだ解らない。振り返ってもしかたない。

リタイヤ後の戦友は今では家の中でときどき敵になっている。料理、掃除等していただけるのは良いのだけれど
あまりにも多くの時間を一緒にいると何かにつけて気に障る。
他人とほどんど関わらない生活なので意識が一点に向かいすぎてる
些細な事に目くじら立てていることは解っている。

なるべくお互い関わらない時間を作るそれが最善策とこの頃気が付いた。
出会った頃の思いはどこへやら。
リタイヤする前、仕事に社会に戦った日々にはお互いに癒しをもとめ家路に急いで帰ったものだけど。

今日は一人で買い出しへ出かけた。車で爆音流して歌う。流れる木々に青空にすうっと凍り付いていた心が溶けていった。
怖がりな自分は一人の方が似合っているのかもと束の間の時間を楽しむ。
やがていつかくるだろう一人の生活にもなれなくては。私が先なんだろうけど。

スーパーでお買い得をと戦った帰道、車に乗りお気に入りの曲を流す。それは行きと違って優しく流れるメロディ。始まりの一音にそうこの音大好きな音そんな事を忘れていた。疲れた気分が吹っ飛んだ。

そうそうそんな風に気分転換すること忘れてた。出迎えた相方さんにも少し優しくなれる気がした。
あちらも一人の時間は気分転換になった事でしょう。

どうしようもなく煮詰まったら、楽しいことを考えよう
旅行の計画とか一緒に楽しめる事も。
元気な今でしか出来ない事やってしまおう。

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