爪の先まで間違いなく一人の自分。

僕はネイルをする。

あ、ちなみに「僕」と僕は言うけれど、別に「私」も「俺」も、「自分」も使う。さすがに自分のことを名前で呼ぶことはしないけど。

いや、でも自分の名前は好きだ。

話が逸れてしまったが、僕は生物学上の性別は女性にあたる。でも、別にその事実を深く意識しているわけでもないし、僕自身のことを「僕」「私」、それが示す「自分」という以外の何者だと思ったこともない。というか、別に性別や感覚、容姿その他様々な条件は一切関係なく、どんな人でもメイクにネイルにその他様々楽しんでいいに決まっているし、逆にそれらをしない選択肢もあって当然だと思っている。…という感じでこの話は進んでいく。最初にお断りを含ませておこう。

『「僕」がネイルをする』という一部の人には変に思われてしまう可能性のある文章の補足はまあ、こんなところにして。

僕のネイルはセルフだ。サロンに行きたいなあとも思わないわけではないが、学生の身分であり、貧乏なため、それはまた先のお話になるだろう。

僕が買ったのは300円+税で購入可能なNAILのもの。色が豊富で選んでいてとても楽しい。

僕はなかなかに不器用なので、ネイルは40分ほどかかったりする。でも、やっぱり行うと気分があがるし、課題や仕事をやる時のモチベーションにもなる。(僕のしなくちゃいけないことの大半はパソコン仕事であるため、指先にネイルをしていると自然に目が行き、仕事をしたくなるのである。)

そして、自分の好きな色に染まった爪を見て、僕はどこか恍惚とした感覚になるのだ。まるでその爪の先まで自分のものであり、どうにでも操れることを含んだいるような、そんな気がして。

いやいや、元々、自分の身体なのだから、操れるだろう。その突っ込みは全く持ってその通りである。でも、普段なら意識せずにいるところに意識を持っていくことで、僕にはそのような感覚が生まれている。

身体の中のほんのひとかけらだ。たった数センチのキャンパス。

でも、それは確かに僕等の身体の一部であり、僕等が意識を持って、動かすことが出来、自由に扱うことの出来るものの一つだ。それを実感できるネイルって結構すごいものなのではないだろうか。

皆々様、ぜひ一度ネイルをしてみてはいかがだろう。ネイルをもう既にされている方はぜひこんな視点で、一度お試しを。


この記事が参加している募集

#買ってよかったもの

59,090件