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日本と北欧。行き来する日々を夢見る日記_3

この記録は、憧れの土地フィンランドに行くまでの日記です。渡航日はまだ決まっていません。あちらに友達もいません。ただ、あちらでどのような1日を過ごすかの妄想だけはあります。日本と北欧を行ったり来たりする生活。暖かい時期は北欧へ3ヶ月くらい住まう、そこで本の原稿を書いたり、好きなインテリア雑貨を購入したりして、寒くなりそうな時に日本に帰る。そんな頭の中での妄想は足りず、未来の北欧日記をノートに付けるようになり、そこでも足りず、笑。ここで吐き出すことにしました。いつになるかわかりませんが、北欧に飛び立つまでの記録を、見守ってくれると嬉しいです。

1はこちら↓

前回の記事はこちら↓



食材のなかでも、卵を使うときは緊張する。

物価高騰の波、荒れ狂う卵の値段。1パック250円前後なんて、もう下手に目玉焼き♩なんて鼻歌歌いながら作れない。

そう言っていたはずなのに、私は卵を使って
呑気に今シナモンロールを焼いている。

表面を美味しく、見た目よく焼き上げるために、そのためだけに卵黄を贅沢使いする。恐ろしいので、同居人には秘密である。


北欧に行く日を夢見て、
貯金だとか、情報収集をする中で、
慎重になりすぎて、いつのまにか夢が遠のいているように思えていた。

このままの調子で、いつになったら行けるのだろうか……
そう遠い目になっては、別のことを考えて、焦る気持ちを誤魔化す。


しかし、いくら誤魔化したことで、
憧れの気持ちが収まることはなかった。



かもめ食堂のロケ地になったカフェでスマホを持たずにコーヒーを飲むことや、

疲れた時は森へ行って肺が緑色に染まるんじゃないかってくらい深呼吸をすること。

朝ご飯は、近くのパン屋で買ったバゲットに、トゥルトゥルのサーモンとクリームチーズを挟んで食べること。

カフェに寄るような感覚で教会に行き、「健やかに生きたい」と、お祈りをすること。

そして、休日はシナモンロールとコーヒーを食べて、窓の外にある湖を眺めること……。



そう、今までただ無感情にエッセイや映画を見てきたわけではない。
私の北欧における妄想力は鍛えに鍛えられ、朝から夜までの生活の理想が、1冊の本になるくらいに練られてきた。

そんな妄想を妄想止まりにしてたまるものか……!!!


と気持ちが抑えられなくなり、
私は急に思い立って、シナモンロールを作っているというわけだ。




出来ることから、今、やってみよう。

幸い、シナモンロールの材料はスーパーで買えるし、作り方もネットに転がっている。うちのアパートは景色も良いし、ベランダもあるから外で食べられる(今は暑いけど)珈琲も以前より美味しいのが淹れられるようになったのだ。

珈琲とシナモンロールの夢は、今すぐにでも叶うことがわかった。


初めて作ったシナモンロールは、
強力粉の配合をミスったのと、うちのオープンが手前と奥で温度差があり、
不細工な出来になった。

しかし、生地をこねている時間や、シナモンをかけている時間、巻いて並べる時間は無心になることができて

焼いている間は部屋中に、シナモンの香りが溢れて幸せだった。(本当に3日くらいシナモンの香りが居座り続けたが、、)


妄想を少しだけ現実にしてみたことで、こんなに素敵な体験を得ることができた。

シナモンロールを作った。それだけ。
まだ北欧には行っていない。


けれど、
この日本で行動に移したひとかけらは、
なんだかものすごく大きな一歩に思えている。


先日、noteのプロフィール文や写真を変えた。

「妄想したことが、現実になっていることが多いです。」
と無意識に書いたけど、


その無意識は私の本当の部分を書いていた気がする。

妄想ができるから、現実にするためにどうすればいいかわかるし、一歩ずつでも現実に近づけるように生きていけば、
それはいつか目の前で起きるのだと、凄く当たり前のこと。

それが私の生き方の一つだなぁ、と思うので
この文章は気に入っている。


このエッセイは北欧に行くまでに、きっと何個も文章を書くことになると思います。第5話、北欧へ!なんて順調に進まないのは確か。

しかし、私は諦めの悪い人間なので、
このnoteで「念願の北欧に行ってきます」という記事を書くまでやると思います。

どうかその日まで、温かい目で見守っていただけたら嬉しいです。


渡航日:未定
資金面:お金貯める方向性は決めた
気持ち:シナモンロールを作って一歩を踏み出した気分
友人:×


お知らせ

noteで細々と書いていた文章と、書き下ろしの文章を合わせて、本を作りました。
日常を大切にしたい、心地よさを大切にしたい時に、手にとってほしい1冊。





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