AIの時代だからこそ、HSP×ITの可能性について主張したい
ITの秘めるポテンシャルの表現として、よく「拡張性がある」だとか、そんな風に言われていると思います。
今でこそ、笑われるぐらいに非効率だと思いますが、かつて私の会社では年末調整のときに提出する書類。保険料控除申告書とかそんな書類を社員に手書きで提出してもらっていました。
要するにその書類を電子化したところ、業務の効率化に成功しましたというよくある話をしようとしているのですが、この体験は私の仕事に対する考え方に大いに影響を与えている原体験でもあります。
ITの拡張性の凄さを身を持って体験したというエピソードでもありますので、面白くなさそうに思えても、できれば最後まで読んでくださると嬉しいです。
また、私は平凡な事務職の人間ですが、そういった立場の視点から、HSPとか、内向的な人たちの将来の可能性について考えてみました。(なんか偉そうに見えたらすみません・・)
非効率極まりない手書きの書類。ミスも多くて、自分を責めることも
私は自分のことをHSPだと思っています。
HSPとは、生まれつき「非常に感受性が強く敏感な気質もった人」という意味で、他人が気づかない小さなことや仕事の改善点に気づく人だと思います。
書籍で「繊細さん」という風に言いかえられていますが、「緻密な作業をミスなくこなす」という作業は実はHSPには向いてないんじゃないかなと個人的に思っています。
これはあくまで私自身の体験から感じたことですので、これからその話をしていきます。
保険料控除申告書は、その人の保険の掛け金に応じて、税金の控除額を計算するための書類ですが、書類をチェックする私の頭の中は
・この人はこんなたくさんの保険をかけているんだ
・あー、この人もう少しで満額控除になったのに、惜しいなー
・そういえば、この人とこの間話したときに、こんなこと言っていたなー
といった感じで、集中しているようで、別のことを考えています。
要するに、色々なことを考えて思考が拡散してしまっていました。
そんな風に作業をしているものだから、後々、間違いを指摘されることになります。
社員のお金に関わることですから、指摘されるときに語気が強くなってしまうのも当たり前のことです。
社員のお金に関わる大事なことを自分はどうして正確にできないんだろう?自分という人間は誠実じゃないんだろうか?
と、自分を責めました。
それに皆さん毎年、提出しているにも関わらず「ん?これは説明を読んでいないんじゃないか?」と思うような間違ったことを書いて、書類を出してこられるんですよね。
書類のチェック、修正、内容の確認で、この業務をしている年末はいつも消耗してくたびれていました。
電子化のインパクト。HSPは仕事の改善点に気づきやすい。
今でこそ、「書類を電子化して、効率化しよう」ということが大義としてまかり通っていますが、当時はまだそのような意識は一般的ではなかったように思います。
その書類をExcelファイルにして電子化しちゃえば?というのは、他の部署からの意見でした。
年末調整の業務に心底嫌気がさしていた私は、Excelの機能や計算式を勉強した知識や今までの経験、持てる力を全て注ぎ込んだ保険料控除申告書の電子版を完成させます。
初めてその書類を作る人が
「なんか、流れに沿って、表示される説明のとおりに、入力していったら書類が完成してしまった」
となるぐらいに作り込みました。
ミスの指摘に萎縮し、うんざりしていた自分からは考えられないくらいに、色々な工夫も思いついて、創造的に楽しく仕事ができました。
思うに自ら進んでやった、という意識が自分を変えたんだと思います。
個人レベルでできる労働集約型の仕事からの手っ取り早い解放
結果、どうなったかというと、残業時間がかなり減りました。
チェックが簡単になったというか、チェックが要らなくなったレベルでした。
私は自分が楽をするために、この仕事をやったと思っていたんですが、結果的に自分だけではなく、たくさんの人の時間を節約することができたようでした。
電子化、インターネット、いわゆるITという分野の力はものすごく、ボタン一つであっという間に、たくさんの人に自分の仕事を届けることができます。
これって、一見すると大したことないように見えますが、労働集約型の自分の仕事が、知識集約型の仕事にシフトしたとも言えると思うんですよね。
私という人間は一人なのですが、私が全社員に向けて懇切丁寧に、年末調整を解説してまわったのと同じ効果だといえるんじゃないでしょうか。
私の体験では、ただの書類の一つが変わっただけですが、これがもし、世界を変えるようなサービスを作っている会社の話だったとしたら・・・と考えると夢があります。
これは私の願望なのですが、質の高いサービスを作ろうとしたとして、内向的だったりHSPだったり、色々なことに気づいて、改善しようと取り組むことができる。そんな人の視点はきっとAIにも真似できずにこれからの時代に必要とされるのではないか・・・と思います。
きっと、このnoteというサービスも同じで、昔だったら埋もれていた個人の優れた考えが知識集約型のサービスの力ですくい上げられて、たくさんの人に届くようになっていますよね。(個人の時代とかよく言われてますね)
きっと、今後もその流れは加速していくと思いますので、自分の感覚を大切にしていきたいとか、そんな小学生並みの感想を書いたnoteでした。
読んでくれた方の参考になれば嬉しい限りです。
以上です。ここまで読んでいただき、ありがとうございました!
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