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親への詫び状

※2022/3/27 加筆修正
※以下のnoteは2020/7/23に別アカウントで公開した記事のコピー&ペーストとなります(該当記事を削除し、こちらのアカウントに改めて掲載しました)。

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昨日はゼミのレポートのために大学に行ったのですが、申請しなければ入構できないことを忘れていたため、無駄足になってしまいました。せっかくなので帰りに東京都現代美術館に寄りました。ヘッダー写真はそのときのチケットです。そして以下は、ぐうたらな大学生がLINEで両親に送った「詫び状 兼 言い訳」です。未来の自分と、苦しんでいるだれかのために置いておきます。

映像資料室も申請しなければ入れなくなったことをすっかり忘れていて、せっかく大学に行ったのに無駄足になってしまいました。就活にもそろそろ疲れてきて、レポートもやる気が出ないので、今日は何もせずに遊んで帰ります。夕飯はいらないです。身勝手でごめんなさい。
お察しの通り、最近の私はとてもダラけています(いつもダラけていますが)。理由は就活が振るわず、くわえてレポートにも追われて、なんだか疲れてきたからです。

「就活なんてまだまだ続くでしょ。」
「4年生にもなってレポートを書かなきゃいけなくなったのは自業自得。」「社会人になったらどんなに辛くても働かなきゃいけないんだよ。」
「ダラダラ遊ばせるために高い学費払っているわけじゃないんだから。」
「自分でお金を稼がないうちは、遊びだってなんだって制限があって当たり前だよ。」
などなど、パパやママにも考えがあるかと思います。全部合ってます。これらの意見に反抗してやろうと思っているわけではありません。

ただ、就活については一応頑張ってはいるつもりです(レポートは最低ラインですが…)。送ったPDFを見てもらえればわかりますが、サークルの後輩に向けて、また自分の記録も兼ねて就活に関することをまとめてあります。

内容を具体的に説明していきます。
まずはマイナビなどの就活サービスに登録。続いてサービスを経由してWEB説明会を予約しようとします。コロナ禍の影響で、説明会はすぐ満席になります(WEB上で開催しているのに満席も何も無いと思いますが、恐らくサーバーや選考コストの問題かと思います)。説明会参加必須の場合、そもそも説明会の予約ができなければ書類すら出せなくなります。
説明会が予約できたら、次はなんとか書類を提出します。ここまで積み上げてきたものは変えられないので、これまでの人生の経歴で勝負するしかありません。自己分析をして、過去の行いを振り返って、ようやく自己アピールの材料が見つかります。過去のESがインターネットに掲載されていればそちらに目を通し(テンプレはありますが)、志望企業に沿って文章を書きます。必要であれば企画立案やキャッチコピー制作、作文などの課題も提出します。私の場合はエントリーだけなら60社、書類だけなら30社ほど出しました。

でも面接までいけたのは5社くらいです。
先輩に添削してもらって、書類だけならひとまず大丈夫と太鼓判を押してもらって、それでも5社しか通りません。15社面接を受けたいと思ったら、90社に書類を送る必要があるということになります。

最後に面接を受けます。1次はわりと通ります。2次や3次で落ちます。
原因は、将来に対するビジョンが不明瞭だからだと分析しています。理由は企業ごとの差別化ができていないからです。本来であればわかる社員の雰囲気が、動画だけでは中々わかりません。
また、うちの大学から広告業界や映像業界に進む人は少なく、殆どの学生が金融や物流、商社など堅い職業に就きがちです。訪問できるOGも中々いません。

WEB説明会では、どの企業も似たような事業内容を説明します。それでも2次、3次面接では「"うちの会社"で何がしたいですか?」と聞かれます。作品を見たり、口コミを見たり、インタビュー記事を読んだり。差別化を図ろうとはしています。それでも、わからない部分はわかりません。落ちます。
とりあえず内定がもらえそうな企業を受けてみれば、と言われます。受けます。面接まで進んでも「○○業界を中心に受けているなか、なぜこの業界を受けたのですか?」と聞かれます。働きたいと思っていない企業の志望動機はすぐにバレます。落ちます。内定はもらえません。

「秋採用があるから」と言われます。
でも、秋採用は留学帰りの学生を狙っているものです。コロナ禍の影響で秋採用の概念自体が揺らいでいる21卒ですが、それでも倍率が大幅に下がるわけではありません。応募人数は減っても、受験者の経験値は上がっているからです。

「就職浪人すれば?」と言われます。
でも日本は即戦力採用ではなく、ポテンシャル採用です。新卒であることに変わりはありませんが、就浪すれば、「現役時代に失敗したのかな…」と推測される可能性は高まります。そのため多くの学生が「休学」という体裁で就職浪人をします。休学すれば余分に学費がかかります。バイトもする必要があります。それに、もし本気で就浪を考えるのであれば、そろそろ22卒に混ざってサマーインターンに行かなければなりません。
上記の時期的・金銭的・精神的な面を踏まえて、私は今のところ就職浪人はしたくないと考えています。

話を戻します。今の私は間違いなくダラけています。
受験のときと同様、普通の人なら踏ん張れるところで踏ん張れていない自覚があります。二人が「他の子はできているのになんでできないんだ」「将来困るのは自分なのになぜ頑張れないんだ」と言いたい気持ちはよくわかります。親の立場からすれば腹立たしく、見ていて不安な部分もあって当然です。口出しすればスッキリするし、安心すると思います。それはわかっているつもりです。あんまりガミガミ言い過ぎないように気遣ってくれているのも、なんとなく感じています。

とりとめのない話になってきてしまいました。
奨学金を背負わせず、私立に10年間も通わせてくれて本当にありがとう。
それでも娘は、大企業でもなければ、自分のやりたい仕事に就けるかも、正直わかりません。苦労して中・高・大と私立に通わせてくれたのに、労働環境の悪い職場で、惨めな気分になりながら生計を立てるのかもしれません。やりたくない仕事をやって、帰ってくれば愚痴しか言わない大人になるのかもしれません。だから、予めそれを受け入れる準備をしておいて欲しいです。親にもプライドがあるので、よその子と比べて落胆することもあると思います。だから、今のうちからそういう可能性から目をそらさないように構えていて欲しいです。

お願いは以上です。最後まで身勝手な文章ですみません。
また帰るときに連絡します。

高卒・専門卒で、就活らしい就活は経験していない両親です。が、「なんとなく思い詰めている感じがしてました。よく頑張っているね。連休中にしっかり休んでください。大手じゃなきゃダメとか、そんなことは思っていません。どんな仕事に就こうが自分の子どもであることに変わりは無いです。自分がやりたい仕事、愛着が持てる仕事に就けるといいね。長期戦ですが応援しています。」と返信がきました。顔には出しませんでしたが、一人でひっそり泣きました。
嫌いなときは(メチャクチャ)嫌いな両親ですが、これが家族か、とだけ思いました。オチが見つかりません。すこやかになりたいです。自分が描く「一人前の大人」になりたいです。つらい人たちが愛を与えられる人生を歩めますように。乱文お読みいただきありがとうございました。
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